2007 Fiscal Year Annual Research Report
超大規模並列システムを指向した相互結合網の大域的最適化技術基盤の確立
Project/Area Number |
19500037
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
横田 隆史 Utsunomiya University, 工学部, 准教授 (90334078)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬場 敬信 宇都宮大学, 工学部, 教授 (70092616)
大津 金光 宇都宮大学, 工学部, 助教 (00292574)
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Keywords | 相互結合網 / 並列計算機 / 大域的挙動理解 / 局所性 / 規則性 / エントロピー / 挙動理解 / 輻輳制御 |
Research Abstract |
本研究は,効果的な100万台規模の超大規模並列システムの構築を行うため,相互結合網を中心とした有機的かつ自律的な制御基盤の構築を目指している.その目的のため,演算系(ノード内部:プロセッサ)および通信系(相互結合網)の両面から検討および評価を実施した。 まず,各計算ノード(プロセッサ)でのプログラム実行挙動を明確化しエントロピーとして数値的に表現する手法を提案,その有効性を示した.これは先行研究で実施した相互結合網挙動のエントロピー表現に密接に関連する概念である.これにより計算機アーキテクチャで多く用いられる「局所性」や「規則性」を統一的に定量化できる.分岐予測やキャッシュ性能の議論に応用できることを示した.また,実行挙動の把握のためのハードウェア・プロファイラの検討を進め,基礎的な評価を行った.さらに,より高度な並列処理を可能にするためのプログラムの分割・並列化技術の検討・評価も行った. 通信系の研究では,先行の耐故障性を有する相互結合網の研究をまとめるとともに,非最短経路ルーティングによる性能向上方式を新たに考案し,その初期的な評価を行った.また,セルオートマトン・モデルに基づいた簡素な相互結合網シミュレータを拡充するとともに並列化を行い,超大規模網の評価実験を高速に行える実験環境を整備した.先行研究の段階では単方向の通信に制約された,現実とは距離のあるモデルであったが,本年度の成果により現実に近いモデルを扱えるようになった. これらの成果は,論文誌1件,国際会議4件,研究会3件,口頭発表11件として公表している.
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Research Products
(19 results)