2008 Fiscal Year Annual Research Report
公立図書館における児童サービスの意義及び理念の総合的研究
Project/Area Number |
19500206
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
汐崎 順子 Keio University, 文学部, 講師 (50449021)
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Keywords | 児童図書館 / 公共図書館 / 児童サービス / 児童図書館員 |
Research Abstract |
1.平成20年度の主たる研究調査活動 (1)児童サービス利用者へのグループ・インタビューの分析と検証 (2)ドイツ,デンマークの児童図書館の調査および国際会議への参加2008年9月,訪問先:ミュンヘン国際児童図書館(Internationale Jugendbibliothek),オーフス公共図書館(Aarhus Public Library)/31st IBBY World Congress2008(Copenhagen) (3)児童サービス関係者への面接調査2009年2月,訪問先:天理市立図書館(奈良県) (4)児童図書館員,小河内芳子の業績の調査と検証 2.平成20年度研究調査の意義と位置づけ (1)の研究では,平成19年度に実施したフォーカス・グループ・インタビューの内容の詳細な分析を行った。子ども時代の読書意欲と読書習慣の形成過程における公立図書館の児童サービスの役割に関する検証し,近年の児童サービスの普及と利用の実態を明らかにすることを目的としたものである(成果の一部を三田図書館・情報学会で発表)。(2)の訪問調査では,国家的な児童サービスの取り組み,先進的な技術を取り入れた新しい児童サービスの展開,各国における子どもの読書推進への取り組みについての情報を広く収集し,わが国における児童サービスの枠組みの検証に資する情報を得た。 (3)の面接調査では,主として児童サービスに大きな関わりを持つ文庫を対象とした大規模な調査内容に関する情報を収集した。より幅広い視野で児童サービスを捉えることを目指す21年度の研究計画の方向性を見出した。(4)の研究では,児童図書館研究会の会長でもあった小河内芳子の幅広い業績の調査と検証を通して戦後の児童図書館員の役割,取り組みの様子を明らかにした。これは児童サービスの現在の到達点および発展の要因の解明に資する重要な要素である(論文として成果を発表)。
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Research Products
(2 results)