2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19500295
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
樋田 一徳 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (40253405)
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Keywords | 嗅球 / シナプス / 神経回路 / 電子顕微鏡 / 三次元構造 / 介在ニューロン / デジタル画像解析 / 遠心性入力 |
Research Abstract |
本研究は、報告者のこれ迄の解析結果を基盤として形態的特徴のみならず、化学的、電気生理学的、薬理学的側面からの機能を同定した嗅球ニューロンのシナプス結合の定量解析を行うものである。初年度の平成19年度は、以下のような解析を行った。 1)嗅球ニューロンの電気生理学的、薬理学的同定:米メリーランド大学・Michael T.Shipley教授の研究グループと共同研究を行った(平成19年11月9日・出国〜同年12月3日・帰国)。その結果、嗅覚の一次ニューロン(嗅入力)である嗅神経を刺激した結果、スライス嗅球における介在ニューロン、投射ニューロンの電気生理学的・薬理学的特性が多様であり、また同じ化学的性質を有する、介在ニューロンを中心とした嗅球糸球体ニューロン群の中でも、嗅神経刺激に対する反応性に少なくとも2つのタイプがある事などがわかった。帰国後、同研究グループと密接に連携し、これら機能的に同定されたニューロンを多重免疫染色法によって電子顕微鏡解析用の標本に作製し、解析を進めている。 2)嗅球神経回路の遠心性入力成分のシナプス結合の解析:高次中枢からの嗅球への遠心性入力について免疫電顕にて解析を行っている。同時に平成19年秋に徳島大学に導入されたデジタル電顕の性能調査を行い、当該科学研究費により導入したパーソナルコンピューター及び関連機器類でデジタル画像の広視野・高解像度の処理法及び三次元電子線トモグラフィー法の試験的解析を行い、電子顕微鏡のデジタル化に伴う画像解析法を確立した。 平成20年度は引き続き、海外共同研究者の協力を得ながら研究を推進したいと考えている。
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Research Products
(4 results)