2008 Fiscal Year Annual Research Report
新規炎症性関節炎モデルマウス、Ali18の原因遺伝子の探索
Project/Area Number |
19500370
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
阿部 幸一郎 Tokai University, 医学部, 講師 (90294123)
|
Keywords | 実験動物学 / 病態モデル / 関節炎 / 炎症 / ポジショナルクローニング / 遺伝学 / マウス |
Research Abstract |
新規炎症性関節炎モデルマウスとして単離されたAli18変異マウスの原因遺伝子の探索を行っている。海外共同研究者であるHrabe de Angelis教授の研究室で、遺伝的地図作製を継続している。416の減数分裂によって6.1MbほどのAli18候補領域が、約700まで減数分裂を増加させたことにより2Mbまで縮小された。さらに、この領域を数百kbまでに縮小する可能性のある組み換え体も見つかった。現在、この領域をカバーするBAC (bacterial artificial chromosome)クローンを用いて物理的地図作製を行っている。8個のBACクローンについて、パルスフィールド電気泳動、PCRとサザン解析を行い、挿入部内に組み換えがないかを確認した。また、それぞれのクローン間の位置関係と重複についても確認した。さらにこの領域の前後を含む2つのクローンよりBACトランスジェニック(Tg)系統の作出をHrabe de Angelis教授の研究室で行っている。得られたTg系統はAli18マウスと交配を行い、関節炎表現型が回復可能かを調べる。しかしながら、Ali18変異は優性変異であるので、レスキューされない可能性もある。また他遺伝的背景における修飾遺伝子群による効果もあるために、縮小された数百kbの領域の外に原因遺伝子が存在する可能性も否定できない。そこで、それより大きい当初の2Mbの領域について、さらに候補遺伝子の塩基配列決定と組織での遺伝子発現の解析を継続する。当確研究施設におけるAli18マウスコロニーは、当初は繁殖が遅れたが、その後は十分量のサンプルを必要組織から得ることができた。骨髄、脾臓、肝臓などの組織よりRNAを抽出して、リアルタイムPCRによって遺伝子発現量の比較計測を行っている。
|
Research Products
(5 results)