2007 Fiscal Year Annual Research Report
ハイドロキシアパタイト単結晶複合体ナノ界面の細胞機能
Project/Area Number |
19500411
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
古薗 勉 National Cardiovascular Center Research Institute, 生体工学部, 室長 (30332406)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 正弘 国立循環器病センター研究所, 生体工学部, 特任研究員 (70416220)
益田 美和 国立循環器病センター研究所, 生体工学部, 特任研究員 (60516318)
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Keywords | 生体材料 / セラミックス / トポロジー / ナノ材料 / 細胞・組織 |
Research Abstract |
ハイドロキシアパタイト(HAp)セラミックスの生体親和性に関してこれまで数多く報告されているが、セラミックス(焼結体)であるためにHAp結晶の方位や面がランダムであり、結晶の性質と特性との関係を正確に表わしていない。当該研究では、独自に開発したナノHAp複合化材料の表面特性(ナノHApの形状・サイズおよび表面被覆率)と当該新材料に接着した細胞の機能性を明らかにすることを目的とした。平成19年度では、当該材料の表面特性の制御を行い、さらに、当該材料に接着した細胞の接着・増殖挙動を明らかとするため、次に示すように材料側および細胞側からのアプローチに分けて検討した。 (1)複合材料制御(1)ナノHApの形状・サイズの制御:光学顕微鏡による細胞形態の観察を容易にするため、透明なポリエチレンテレフタレート(PET)を基材として選択した。PETフィルムの表面修飾状態を検討することで、基材の透明性を維持したままロッド状ナノHap(平均長径,100nm)および球状ナノHap(平均長径,50nm)の単層被覆を達成した。 (2)複合材料制御(2)ナノHApの被覆率の制御:ナノHApを基材に吸着させる際のナノHAp分散液の濃度を変化させることで、ナノHApによる表面被覆率の異なる複合材料を作製した。ここで、ロッド状および球状ナノHApともに、ナノHApの濃度の増加に従って表面被覆率は約50%まで増加することが明らかとなった。 (3)細胞の接着・増殖挙動:マウス線維芽細胞(L929)を用いて、作製した複合材料への細胞接着性・増殖性の評価を行った。作製した複合材料は透明であるため、材料上で細胞を培養しながらのリアルタイムの観察が可能であった。48時間培養を行った結果、未処理PETと比べナノHAp複合化PETでは約4倍高い接着・増殖性を示し、仮足の伸展が観察された。
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[Book] 機能材料2007
Author(s)
古薗 勉, 岡田正弘, 小粥康充
Total Pages
9
Publisher
(株)シーエムシー出版
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