2007 Fiscal Year Annual Research Report
同名性半盲による障害の神経基盤とリハビリテーションに関する研究
Project/Area Number |
19500439
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
平山 和美 Tohoku University, 病院, 講師 (00218819)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
境 信哉 北海道大学, 医学部, 准教授 (30299804)
仲泊 聡 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (40237318)
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Keywords | リハビリテーション / 神経科学 / 脳・神経 / 脳神経疾患 |
Research Abstract |
本年度は、MRI健常者を対象に日本語の文章を読むときの眼球運動と脳活動を、アイカメラとファンクショナルMRIを用いて計測した。 まず、欧米語と異なり単語と単語の間を空けず、漢字と仮名を用いるという日本語文の特徴に合致し、文を読むときの注意のスポットに相当する脳部位を1次視覚皮質内で同定できるような刺激対を作成した。 次に、この刺激を読んでいるときの脳活動を各個人ごと、3テスラのファンクショナルMRI、ブロックデザインで計測、同時にアイカメラで眼球運動を記録した。また、各個人の1次視覚皮質の範囲、視野上と位置と1次視覚皮質の位置の対応を求めた。 結果、健常者では、現在呼んでいる文字のある注視点のみでなく、次の漢字群の始めの位置に注意のスポットライトを当て、そこに向かって衝動性眼球運動を行っていることが、ファンクショナルMRIとアイカメラ両者の結果から強く示唆された。 今後これらの結果を、同じ課題を用いて行った1次視覚皮質の保たれた半盲性難読患者でのアイカメラとファンクショナルMRIの結果と比較することで、難読患者で読みがうまくいかない脳機構を知ることができる。また、この知見に基づいてリハビリテーションの開発を行うことができる。さらに、半盲性難読患者が改善した1次視覚皮質の保たれた半盲患者に同様の検査を行い、代償の脳機構を知ることができる。
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Research Products
(3 results)