2009 Fiscal Year Annual Research Report
箸による多様な食物ハンドリング機能を持つ食事介助ロボットに関する研究
Project/Area Number |
19500482
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
増田 良介 Tokai University, 情報理工学部, 教授 (30016688)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大内 茂人 東海大学, 情報理工学部, 教授 (20287030)
稲葉 毅 東海大学, 情報理工学部, 准教授 (90242271)
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Keywords | 知能ロボティクス / 介護ロボット / 食事介助 / 箸操作制御 / 食物ハンドリング / 障害者支援 / 把持力制御 |
Research Abstract |
本研究は、手の不自由な人の食事動作を支援する、箸をもつロボットに関するものである。この研究の目的は、障害者や高齢者がいつでもどこでも好きなものを、広く食事に用いられ慣れ親しんでいる箸を使って食べる事ができる、安全で操作性の良い食事介助ロボットを開発することである。初年度では、食事介助ロボットに要求される性能と作業機能を抽出し、ロボット化の問題を探り、多自由度ロボットと箸部を設計した。第2年度では、箸をもつ小型5自由度ロボットの機構部を製作した。また、箸動作として,「切る」と「合成する」の2つの動作を実現した。 本年度は最終年度として、製作した小型食事ロボットの制御システムを完成させた。このシステムでは、カメラによりコンピュータディスプレイに写された食べ物を、ハンズフリーポインティングデバイスで指定すると、画像処理によりその位置を計算しロボットに位置指令を出す。ロボットは、指定された食べ物を箸で把持し、オペレータの口元に持ってくるのでそれを箸から食べるということになる。食べ物の特性は柔らかいものから固いもの、また、壊れやすいものなど多様である。そこで、箸機構を用いた把持実験、すなわち、未知の多種類の食べ物に対して特性を測定する実験をおこなった。箸により食べ物を掴んだ後、変位と反力を測定し、食べ物の弾性特性、粘性、破壊する直前の最大許容力を求めた。この情報をデーターベースとして、多様な食物に対応することにした。 また、システムの全体の制御系の構築をおこない、安全性の検討も行って本ロボットが食事介助ロボットとして十分な性能であることを確認した。なお、実用化にはフィールドによる実験的検証がさらに必要であると考える。
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Research Products
(4 results)