2007 Fiscal Year Annual Research Report
近世為政者の武芸実践と武芸政策に関する文献学的研究
Project/Area Number |
19500515
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Research Institution | Hamamatsu University |
Principal Investigator |
菊本 智之 Hamamatsu University, 健康プロデュース学部, 准教授 (70267847)
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Keywords | 近世武芸 / 為政者 / 武芸実践 / 武芸政策 / 武芸思想 |
Research Abstract |
達人・名人の個人的武芸観や思想は、その関係流派にあっては大きな影響があったと考えられるが、当時の武芸界全体や全国の武士階級に直接多大な影響を与えたとは言えない。むしろ、当時の武士階級にもっとも影響力をもった為政者がどのような武芸嗜好や思想を持ち、武芸界や武士階級に対して、どのような施策を採り、影響を与えていったのかという近世の武芸研究の新たな視点にたって研究を進めている。当研究はこのような視点で、平成16〜18年度に採択された「近世改革期における為政者の武芸嗜好に関する文献学的研究」で明らかにしてきたものをさらに発展させ、三大改革期のみならず近世全般にわたる為政者を対象として研究を進めている。19年度は、研究実施計画にそって9月までに武芸実践を積極的に行ったとみられる将軍や為政者を選定し、その関係者の史料が所蔵されている可能性のある公的な所蔵機関に赴き、目録や台帳にあたった。その他、千葉県文書館や筑波大学所蔵の関係古文書のいくつかにあたり史料の確認、撮影などを行い、史料整理および一部解読作業を行った。また、6月より学会発表の為の準備を始め、8月には神戸学院大学・前林清和教授から専門知識の提供、古文書解読などの協力を得て史料の分類、分析などの作業を進め、史料整理を行った。9月の日本武道学会では分析・整理を行った史料を基に「『起倒柔道五巻其外口訣 全』に関する一考察」と題し発表を行った。その他、活字化された文献として19年度予算にて徳川将軍前期(徳川本家の血脈が途絶える7代家継まで)分の『徳川實紀 第一篇〜第七編』(國史大系38巻〜44巻)を購入したため、現在この史料から武芸実践の記述について抜き出し、整理分類作業を継続して行っている。
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Research Products
(1 results)