2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19500529
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
伊藤 信之 Yokohama National University, 教育人間科学部, 准教授 (40232459)
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Keywords | 陸上競技 / 走幅跳 / 助走 / 評価システム |
Research Abstract |
本研究では,走幅跳助走の後半の数歩にわたる走動作をバイオメカニクス的に分析し,望ましい走動作の特徴を把握すること及び大学選手の助走トレーニングへの適応の可能性を探ることを通して走動作の評価システムの構築を図っていくということを目的としている. 平成20年度までに,国内外一流男子選手20名(第23回静岡国際陸上(13名),国際グランプリ陸上大阪大会2007(7名)(跳躍記録7m16〜8m18))および大学生男子選手15名(2007年11月3日(7名),2008年9月28日(8名))(跳躍記録6mO0〜7m50)を対象として,踏切6歩前から踏切までの6歩(走の3サイクル)を分析対象範囲として研究を進め,助走速度や跳躍動作との関連についての検討を行ってきた. 国内一流走幅跳選手の助走動作(踏切6〜5歩前)と踏切準備局面の動作(踏切2〜1歩前)の動作を比較することにより,踏切2歩前の接地動作が助走速度の増大および跳躍の成否と関係すること,踏切脚接地前のリカバリー動作が踏切動作および跳躍距離に影響を与えていること,助走動作は,踏切準備局面での踏切脚のリカバリー局面の動作と関連していることなどが明らかとなった.これらの結果から,助走では,走速度の向上に直接結びつかない要素も必要とされることから,踏切動作を改善するだけでなく,まず,高められた走能力を踏切につながる助走動作に応用していくことが求められるといったことが示唆された. 踏切4〜3歩前の局面は,助走中,速度が最大に高められるとともに,ヴィジュアル・コントロールによる影響が及ぼされはじめる局面である.またこの局面の走動作は,続く踏切準備動作に大きな影響を及ぼすことが考えられる.この移行局面の動作の特徴を明らかにするとともに,カテゴリー毎の特徴およびカテゴリー内での跳躍距離との関係を検討すること通して,技術指導の対象選手への適用の結果を考察していきたと考えている.
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Research Products
(1 results)