2008 Fiscal Year Annual Research Report
国際ネットワーク新出史料によるドイツ兵俘虜のスポーツ活動の全体構造の解明
Project/Area Number |
19500533
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Research Institution | Tokyo Future University |
Principal Investigator |
岸本 肇 Tokyo Future University, こども心理学部, 教授 (80030592)
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Keywords | 第一次世界大戦 / 俘虜収容所 / ドイツ兵俘虜 / 捕虜 / スポーツ / トゥルネン / 体操 / レクリエーション |
Research Abstract |
(1)第一次世界大戦中に日本に抑留されていたドイツ兵捕虜のスポーツ活動について、日独双方における研究網の発達を踏まえて、ドイツ兵俘虜のスポーツ・レクリエーション活動の全体構造に接近する。 (2)ドイツ兵の在日中のスポーツ実践には、中国・青島(チンタオ)時代からの日常活動の延長線の側面がある。 (3)日本およびにドイツ在住するドイツ兵捕虜の遺族・縁故者から提供を受けた新出の写真により、例えば、青野原俘虜収容所におけるスポーツ大会、ケーゲル場の様子がはじめて具体的に判明した。 (4)ドイツ兵俘虜と日本側のチーム組織とのスポーツ交流(サッカー交流のみ)は、一般に、中学校生、師範学校生との交歓であるが、名古屋においてのみ高等学校生の参加が見られている。ドイツ兵捕虜から、体操やサッカーを見せてもらったり、教えてもらった事例は、板東、青野ヶ原、大分、静岡などにある。逆に、ドイツ兵捕虜が学校等で、柔道や剣道を見学した事例もある。 (5)俘虜収容所の近隣住民とのスポーツをとおしての触れ合いは、運動会や遠足のときにもあった。
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Research Products
(4 results)