2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19500537
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
三浦 孝仁 Okayama University, 学生支援センター, 教授 (30199947)
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Keywords | 障害者ダイバー / 潜水中の神経活動 / SCUBA装置 / JULIA及びJBDA / 血圧 / 肺機能 / 安全スキル |
Research Abstract |
この研究は、障害者のための潜水指導方法を確立することである。その為に、(1)障害者ダイビング指導団体の現状と課題の調査、(2)潜水活動中の神経活動の推定、(3)障害者ダイバーの障害の種類、(4)障害者ダイバーの血圧及び肺機能測定、(5)障害者ダイバーの水中移動・停止のための泳法を水中ビデオにより撮影・画像分析、(6)障害者ダイバーの水面における回転技術、(7)水中におけるバランス確保のためのウエイト取り付け方法について調査・分析を行った。 その結果、(1)Handicapped Scuba Associationは、世界30カ国に支部を持ちノウハウを提供している。Micronesia Diving Associationでは、特別なノウハウを持たず障害者の受け入れは少ない。国内に於いては、JULIA及びJBDAの2団体が活動しており、JULIAでは指導員育成に力を入れ、JBDAでは障害者ダイバーの意志尊重を第一に考え、できる限りダイビングを行えるように工夫しながら社会的認知度向上のために活動している。(2)SCUBA潜水であっても7例中6例に除脈が観察された。潜水中の自律神経活動は、個人によって異なり、個体内に於いても大きな生物学的変動が示された。(3)両団体の障害者ダイバーは、肢体不自由者が最も多く、活動には、サポート・ダイバーの支援が重要であった。(4)障害者ダイバーには、高血圧と診断される値の血圧値を示したものが多く、また肺機能に於いても疾患域と診断されるダイバーもみられ、専門医師による診断の結果ダイビングが可能な症例もあることが示された。(5)障害者ダイバーの水中移動・停止のための泳法を水中ビデオにより撮影した結果、陸上とは全く異なる方法での移動が可能であり、その移動方法は個人により異なった。(6)障害者ダイバーが水面に於いて回転する技術をマスターすることは、水面でのトラブルを防ぎ、スノーケルからレギレーターへの変換時がスムーズに行えるようになるためにも重要であった。(7)水中におけるバランス確保のためのウエイトの取り付けは、障害に応じて工夫する必要があった。
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Research Products
(4 results)