2008 Fiscal Year Annual Research Report
内臓脂肪測定と外因性リポ蛋白を指標とした生活習慣病ハイリスク群の抽出指導法の確立
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19500597
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西田 誠 Osaka University, 保健センター, 准教授 (00379273)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 静也 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (60243242)
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Keywords | メタボリックシンドローム / 内臓脂肪 / 動脈硬化 / 健康診断 / サイトカイン / 外因性リポ蛋白 |
Research Abstract |
内臓脂肪蓄積は動脈硬化のリスクであり、内臓脂肪から分泌されるアディポサイトカインの関与が指摘されている。また食後高脂血症も動脈硬化に関与するが、健診での判定は困難であった。今回食後高脂血症の指標となり得ることが明らかにされたアポB48とアディポサイトカインを健診で測定し、生活習慣や動脈硬化との関連を評価し、有用性を検討した。1、横断的検討。近年我々が開発した簡易内臓脂肪面積計測装置を健診に導入、さらにアポB48を約500名で測定した。アポB48はBMIや腹囲よりも内臓脂肪面積に強く相関した。また内因性の脂質異常のマーカーであるRLPとも強く相関するが、LDL-Cとは関連がなかった。アポB48単独では頸動脈での動脈硬化(IMT)と関連はなかったが、HDLとアポB48の組み合わせが有用であり、生活習慣では喫煙とアルコールに関連を認めた(論文準備中)。2、経時的検討。平均2年観察した初期動脈硬化の進展を予測する因子を明らかにした。さらに動脈硬化危険因子の変化より腹囲の変化が初期動脈硬化の進展に重要であることを示した(平成20年、21年の日本循環器学会で発表)(論文準備中)。3、保健指導への応用。健診での脂質異常者約30名に対し生活習慣への介入を行い、アポBが生活習慣に鋭敏に反応することを確認している。今後、これら結果から抽出する動脈硬化進展ハイリスク集団に保健指導を行い、これら有用な測定因子の変化を明らかにすることにより、将来的により効率的な動脈硬化性疾患抑制のための保健指導が確立されると考えられる。
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