2009 Fiscal Year Annual Research Report
メタボリックシンドロームと地球温暖化の連関を基軸とした省CO2モデル保健事業
Project/Area Number |
19500607
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Research Institution | Kio University |
Principal Investigator |
金内 雅夫 Kio University, 健康科学部, 教授 (40191986)
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Keywords | メタボリックシンドローム / 地球温暖化 / 保健事業 / 生活習慣病 / 肥満 / 二酸化炭素排出量 |
Research Abstract |
メタボリックシンドロームは2型糖尿病に移行しやすい予備軍であることと心血管病を高率に合併することで、生活習慣病の根幹をなす重要な病態と考えられている。過度の肥満者では食事由来の燃焼CO2排出増加と1回換気量の増大が見込まれることから、CO2排出が地球温暖化と連関している可能性が窺われる。肥満者が減量などの行動変容を起こすためには、対象者の関心度、モチベーション、個々の目標に対する自己効力感の程度などが大きくかかわっているといわれている。そこで、メタボリックシンドロームを対象とした保健指導の減量効果をセルフエフィカシーの観点から検討する目的で、K事業所に勤務するメタボリックシンドロームと判定された男性従業員90名から、途中転出やデータ脱落例を除き、6か月間の支援介入を実施し得た66例(年齢35~59歳、平均46.7歳、平均体重77.3kg、平均BMI26.2)を解析対象とした。一般性セルフエフィカシー尺度(GSES)標準化得点は行動変容ステージ(無関心期、関心期、準備期、および実行期+維持期)に伴って高値を示す傾向がみられた。下位尺度では、行動の積極性と抗失敗不安にその傾向が高くみられた。保健指導により1kg以上の減量効果が達成された群は、そうでなかった群に比してGSES標準化得点が有意に高く(53.5vs.47.2、p=0.029)、下位尺度における能力の得点が有意に高かった(2.4vs.1.6、p=0.042)。以上の結果から、保健指導における減量効果には、自己効力感およびその因子構造の関わりが示唆された。
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Research Products
(2 results)