2008 Fiscal Year Annual Research Report
災害時救援衣料の開発と基準パッケージの策定に関する研究
Project/Area Number |
19500638
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Research Institution | Bunka Women's University |
Principal Investigator |
小柴 朋子 Bunka Women's University, 服装学部, 教授 (70310399)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 照子 文化女子大学, 服装学部, 教授 (30060817)
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Keywords | 救援用衣料 / 災害 / クロー値 / 汎用型衣料 / 備蓄用基準パッケージ |
Research Abstract |
阪神大震災以来10年以上を経過し、新潟中越沖地震をはじめ、台風や竜巻等災害が相次いだが、被災後の避難所や仮設住宅での生活において、同じような救援物資の問題が繰り返されている。しかし衣料については被災時に最も緊急に必要とされる生活必需物資であるにもかかわらず、毛布等の数量確保が第一課題とされ、具体的衣料品の検討については、その後いずれの自治体においても進展が見られない。そこで地域・季節等によって求められる衣料の基準を検討すると共に、性別・年齢別・多様な体型等に応じた救援衣料のあり方に対するアイデアを抽出し、具体的な救援衣料を提案するための基礎研究を推進することが本研究の目的である。 平成20年度は、引き続き被災地での聞き取り調査を行う予定であったが、経年の上での調査の必要性から平成21年度に回し、平成19年度実施の幼児服と成人男子標準的市販各種単品衣服に引き続き、男性用衣服および足部サーマルマネキンを用いた靴・靴下のクロー値測定を中心に行った。 1.成人男子用可動型発汗サーマルマネキンを用いてパンツ、長袖シャツ、ベスト、カーディガン、ジーンズ、ズボン、ジャケット、スーツ、帽子等60品目の測定を行い、 ISO9920の単品衣服のクロー値と比較を行った結果、ほぼ同様な結果が得られた。 2.田村らにより提案・開発された可動型成人女子用足部マネキンの制御性能評価、およびそれを用いた各種靴下・靴の顕熱抵抗値を測定し、靴の保温性を評価する装置として提案できた。 3.災害用汎用型衣料の構想、救援衣料の必要品目の検討を行い、予定していた汎用型衣料デザイン画の募集については計画立案を行った。平成21年度に遂行し実物製作する予定である。 なお昨年度研究成果の幼児服のクロー値測定結果については日本家政学会、地震被災地における備蓄用衣料の課題については国際家政学会でポスター発表を行い、成果を内外に提案できた。
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Research Products
(2 results)