2007 Fiscal Year Annual Research Report
群馬県師範学校史料にみる科学教育と群馬県女子師範学校の郷土教育
Project/Area Number |
19500779
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Research Institution | Mathematical Assist Design Laboratory |
Principal Investigator |
玉置 豊美 Mathematical Assist Design Laboratory, 核物性研究室, 主任研究員 (50373551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤羽 明 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (40049846)
所澤 潤 群馬大学, 教育学部, 教授 (00235722)
高橋 浩 群馬大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (80236314)
滝沢 俊治 群馬大学, 名誉教授 (50008158)
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Keywords | 科学教育 / 科学的社会認識 / 郷土教育 / 群馬県師範学校 / 群馬県女子師範学校 / 明治期教科書 / 簡易実験 / 群馬師範物理教師 |
Research Abstract |
1.教科書『小学校生徒用物理書』の使用実績解明への糸口 中之条町の歴史民族資料館に残された伊能せうさんの物理筆記の解明を継続。 2.明治期群馬県師範学校の物理教師達の簡易実験とは 群馬県師範学校で、滝沢菊太郎らの第一世代の薫陶を受け、さらに東京高等師範学校に進んで、後藤牧太の教えを受けた、第二世代の教師群、小林晋吉、根岸福弥などに着目した。彼らが群馬県下でどのように簡易実験を展開したのか、雑誌『上野』に掲載されている論文から検証を始めた。 3.群馬大学主催理科体験教室「群馬おもしろ科学展」への参加 「群馬おもしろ科学展」は、2007年8月9-14日に、群馬大学地域貢献事業として高崎高島屋にて開催された。我々は「帰ってきた明治おもしろ理科実験」として参加した。子供たちの感想に、「昔の人は頭がよかったんだなぁと思った」というのがある。10歳前後の彼らに、時代を意識させることができれば、理科の着想も豊かなものになるのではないかと思う。 4.物理教育国際会議への参加 2007年11月11-16日に、モロッコのマラケシュで開かれた物理教育国際会議に参加した。簡易実験をテーマに講演した。参加者にはアフリカ、インド、東南アジア、ブラジルなどからの人々が目立っていた。明治期の簡易実験は、非常に彼らの興味を引いた。彼らの教育的に飛躍したい思いを刺激したように見えた。 5.群馬県女子師範学校の郷土研究とは何であったか 群馬大学図書館の特珠資料室に眠っていた、数百通のレポート及び卒業論文を年代順にまとめることができた。それは、明治45年の夏、大正元年へと移るまさにそのときに、始まる。ついで、昭和4年に師範学校に郷土室設置の予算がついたときに、地理歴史科主任の野々山源治先生主導のもと、全校生徒の研究テーマとなった。野々山先生亡き後、村木定雄先生の主導で、卒業論文として研究が継続された。生き生きした筆致で綴られる生徒の自然、社会、人事にわたる郷土研究は必見の価値がある。
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Research Products
(14 results)