2007 Fiscal Year Annual Research Report
日本における機構製造技術の変遷-大正期の工作機構用製作用図面の検討-
Project/Area Number |
19500859
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Research Institution | Nippon Institute of Technology |
Principal Investigator |
丹治 明 Nippon Institute of Technology, 工学部, 講師 (70217214)
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Keywords | 工作機械 / 製作用図面 / 画像データベース / 機械技術史 / 技術史教育 / 産業考古学 |
Research Abstract |
工業技術博物館は、準備室発足の昭和56年から、実機となる工作機械等の実機ばかりでなく、あわせて文献資料や工作機械等の製作用図面を収集している。特に、収集した資料中には、「平成14年8月に廃業した工作機械メーカー(日立精機)にて、大正期〜昭和初期頃まで設計・製造された工作機械、約120機種の製作用図面約40000枚」が含まれている。この図面は、「図面サイズ:A1サイズ約12000枚、A3サイズ約28000枚」、「図面種類:部分組み立て図、部品図、部品表」で構成されており、このような図面が社外に持ち出されることは皆無であることから察しても、本資料は当時の工作機械技術を考察するには極めて貴重な資料である。 本研究にて、構築するデータベース・システムの基幹となるソフトは、大量・大型の画像データを取り扱うデータベースソフトとしては官公庁・民間企業に納入されて実績のある、市販のジャパン・テクニカル・ソフトウェア(JTS)社のImageSever2000を採用した。入力されるデジタル・データの作成は、本年度購入したグラフテックス社製大判スキャナーCS600-11eN-PROを用いて大型製作用図面のデジタル化を行った。得られデータは本年度購入の大容量のデータ保存システムを用い保存・管理している。具体的な読取り作業や検索項目の入力作業、そして、システムの検証作業等は、本学工学部機械工学科の卒業研究の1テーマとして取り上げ、技術史教育の一部として実施した。そこで、本年平成19年度は、収集・保存されている製作用図面の約25%(約10000枚)のデジタル化を実施した。これらの製作用図面を対象として本データベース・システムを試作し、システムの利便性を検討した。
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Research Products
(4 results)