2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19510067
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
根岸 友恵 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (80116491)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 利典 就実大学, 薬学部, 教授 (90368697)
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Keywords | 尿酸 / タバコ副流煙 / ショウジョウバエ / 酸化傷害 / 生殖毒性 / ニトロソ化 |
Research Abstract |
ヒトにおいてプリン塩基の最終代謝産物である尿酸は、一部に蓄積すると痛風等の原因となるが、一方で強力な抗酸化作用があり、血清中に高濃度含まれる有効な抗酸化剤として機能すると考えられている。しかし実際にどのようなストレスに対して尿酸が効果を示しているか、その反応生成物はどのような生物影響を示すか等不明な点も多い。本研究では尿酸がどのような酸化ストレスに対して防御作用を示すかを調べ、その作用機構を明らかにして、内在性防御物質の存在意義とその利用価値を示すことを目的としている。我我は先にショウジョウバエをタバコ副流煙中に曝露したときに尿酸欠損株の感受性が高いことを示した。そこで野生株において尿酸が実際に抗酸化に寄与しているか調べるために尿酸含量を測定した。その結果、タバコ副流煙曝露によって尿酸含量は増加する傾向が見られた。このような現象は、やはり尿酸欠損株が感受性を示すX線照射を行ったときにも若干の変化であるが観察された。また、副流煙曝露によって尿酸欠損株においては、尿酸の前駆体であるキサンチンやヒポキサンチンが高濃度蓄積されていることがわかった。このことは酸化傷害に対する防御機構として尿酸合成が充進している可能性を示唆するものである。一方尿酸含量に大差が見られない、他の野生株において、タバコ副流煙に高い感受性を示す株が見いだされた。これは尿酸以外にも抗酸化物質として重要な働きを示すものがあることを示唆しており、生体内における抗酸化物質の相互関係を調べる必要がある。In vitroの尿酸の反応として、血中濃度に相当する尿酸野天下で、システイン誘導体のニトロソ化反応を促進した。さらにニトロソ化トリプトファンからシステインへの一酸化窒素の移動も促進した。これらのことから、尿酸は直接活性酸素と反応するだけでなく、一酸化窒素の生体内代謝に大きく関与している可能性が考えられる。
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Research Products
(14 results)