2009 Fiscal Year Annual Research Report
アゾ染料廃水の微生物による完全無毒化処理技術の開発
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19510096
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Research Institution | Niihama National College of Technology |
Principal Investigator |
早瀬 伸樹 Niihama National College of Technology, 生物応用化学科, 教授 (00311100)
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Keywords | アゾ染料 / 微生物分解 / 芳香族アミン化合物 |
Research Abstract |
1.オレンジII脱色菌とスルファニル酸分解菌の混合培養によるオレンジIIの完全分解の検討 アゾ染料脱色菌MA-1株により48時間で100mg/lのオレンジIIの脱色が可能であり、脱色の進行に伴いスルファニル酸の生成が観察された。また、スルファニル酸分解菌Bradyrhizobium sp.168株を脱色開始時または脱色終了時に添加することにより、スルファニル酸は144時間後に完全に分解された。 2.オレンジII脱色菌とスルファニル酸分解菌の固定化担体によるアゾ染料完全分解試験 アルギン酸ゲルに包括固定化したアゾ染料脱色菌Aeromonas属B-5株を100mg/lのオレンジIIと反応させることにより脱色の進行とスルファニル酸の生成が観察された。その後、同様に包括固定化したスルファニル酸分解菌168株で処理することにより96時間でスルファニル酸は完全に分解された。次に、B-5株の固定化菌体を充填したカラムと168株の固定化菌体を充填したカラムを接続し、滞留時間85時間で100mg/lのオレンジIIの脱色及びスルファニル酸の除去を検討した。360時間に渡り80%以上の脱色率を得ることができた。しかし、脱色にともない副生するスルファニル酸は、実験開始初期には分解が進行していたが、240時間経過以降スルファニル酸の残留濃度が上昇していることから、No.168株によるスルファニル酸の分解活性が低下していることが確認された。 3.アゾ染料の脱色により副生する芳香族アミン化合物の酵素処理方法の検討 白色腐朽菌Wofliporia sp.UH-1から調製した粗酵素及び市販ラッカーゼにより、Bordeaux Sの還元的脱色により生じる4-アミノ-1-ナフタレンスルホン酸の分解が確認できた。また、市販ラッカーゼをアルミナに固定化した固定化酵素を充填したカラムにより、試験開始から4日間は滞留時間24時間で90%以上の除去率を維持することができ、固定化ラッカーゼを用いて4-アミノ-1-ナフタレンスルホン酸の分解を確認することができた。
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Research Products
(2 results)