2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19510150
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中井 達 Chiba University, 教育学部, 教授 (20145808)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩本 誠一 九州大学, 大学院・経済学研究院, 教授 (90037284)
時永 祥三 九州大学, 大学院・経済学研究院, 教授 (30124134)
前園 宣彦 九州大学, 大学院・経済学研究院, 教授 (30173701)
松本 浩一 九州大学, 大学院・経済学研究院, 准教授 (30380687)
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Keywords | 最適化 / 多段決定問題 / マルコフ決定過程 / 動的計画性 / カーネル法 / 非決定的動的システム / 遺伝的アルゴリズム / 数理ファイナンス |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、部分観測可能なマルコフ過程における多段決定問題の最適値と最適政策についての研究を行った。そのなかで、部分観測可能なマルコフ過程における多段決定問題に、車などの耐久消費財に対するクレームに対処するモデルヘの応用について、費用最小化問題に対する最適方程式に基づき、その最適解に関する性質の解析を行い、適当な条件の下でそれらの単調性が成り立つことが示された。南アフリカSandon Convention Centreで開催された'IFORS2008(International Federation of Operational Research Societies Conference)'や、日本オペレーションズ・リサーチ学会において、それらの結果を含め昨年度からの研究成果について公表し、あわせて情報や意見の交換を行った。さらに、京都大学数理解析研究所におけるシンポジウム「不確実性と意思決定の数理」において、部分観測可能なマルコフ過程における費用最小化問題に関する成果の公表を行い、意見の交換を行った。 また、カーネル法に基づくパーセント点の推定量のスチューデント化を研究するとともに、ジャックナイフ型の分散推定量の漸近的な性質を明らかにした。その性質を利用してスチューデント化カーネル型確率点推定量の分布のEdgeworth展開を求めた。さらに、3つの無限段動的システム-確定的、確率的、非決定性-において2次評価過程に対して黄金かつ最適な解(最適値関数・最適政策)の有無を論じ、存在する場合はそのベルマン方程式の解析解を求めた。また、複雑系における理論の中でもカオスおよびフラクタルに集中して研究を進め、時系列モデルにおいては従来のブラウン運動の仮定に加えてジャンプ拡散過程を導入しより現実的なモデル分析に取り組むとともに、複雑系を解析する上で重要となるエージェントのシミュレーションに関しても遺伝的プログラミングによるモデル化を導入し極めて有効なものであることを確認した。取引不確実性を伴う市場における下限制約付きポートフォリオ最適化の研究を行った。
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Research Products
(9 results)