2008 Fiscal Year Annual Research Report
中小規模建築ストックの地震リスク評価およびその情報の地域共有化手法
Project/Area Number |
19510173
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
山村 一繁 Tokyo Metropolitan University, 都市環境科学研究科, 助教 (30220437)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
見波 進 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 助教 (00219693)
中村 孝也 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 助教 (50305421)
饗庭 伸 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 准教授 (50308186)
吉川 徹 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 准教授 (90211656)
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Keywords | 防災 / 地震リスク / 耐震性能 / 地理情報システム / 地震観測 |
Research Abstract |
・木造と非木造が密集して混在している地域であるエリアを対象にし,情報収集と市民ワークショップの開催の調整を行った。葛飾区堀切,四ツ木地域を対象に,GISデータの構築を行った。具体的には,地盤図,個別建物の建築年データである。 ・建物の補修・改修行為の実態および,防災に関する実態調査を行った結果,次のことが明らかとなった。まず,対象とした地域では地震被害に対する危機意識は非常に高いが,耐震診断や耐震改修はあまり行われていない。耐震診断を阻害している要因としては,具体的な情報が居住者にとって不足していることが大きいと考えられる。耐震改修に関しては,リフォームなどと同時に行う事が,その促進に有効な手段の一つとなると考えられる。 ・昨年度,常時微動測定と耐震診断(一次および二次)を行った建物について,三次診断を行い,その耐震性能を評価した。その結果,当該建物は三次診断でも十分な耐震性は有しておらず,耐震補強が必要であることがわかった。テナントビルであるため,炭素繊維補強工事を中心とした耐震補強の提案を行った。 ・都内の高層鉄筋コンクリート造分譲マンションにおいて,強震観測を開始した。この建物は前年度に常時微動測定によりその振動特性を評価したものである。さらに耐震診断によりその耐震性能を評価している。強震計は一階と屋上階に設置しており,頂部の応答値の評価だけでなく,伝達関数として振動特性を評価することが可能となっている。本年度は,4地震のデータを得ることができた。震度4以上のものはなかったが,微少な地震による応答特性は,常時微動測定による応答特性とよく対応するものであった。
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Research Products
(4 results)