2007 Fiscal Year Annual Research Report
海藻レクチンの高分解能立体構造にもとづく新規な糖鎖センサーの基盤確立
Project/Area Number |
19510218
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
片柳 克夫 Hiroshima University, 大学院・理学研究科, 准教授 (20291479)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀 貫治 広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 教授 (50116662)
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Keywords | 糖鎖センサー / レクチン / タンパク質結晶構造解析 / X線 / 高マンノース型レクチン / 海藻レクチン / 抗HIV活性 / 高分解能立体構造 |
Research Abstract |
海藻由来のレクチンは新しいレクチンファミリーに属し,マメ科などの高等植物のレクチンとは一次構造や機能の点で全く異なる。しかも抗がん性,坑HIV性などの医学的有用性を持ちながら糖鎖認識が極めて厳密であるため,本研究ではこのような特性を持つ海藻レクチンの高分解能立体構造にもとづく新規な糖鎖センサーの基盤確立を目指している。本年度は,ESA-2結晶構造解析の論文化に向け,放射光施設での高分解能データの収集と構造解析を進めた。また同じ新規レクチンファミリーのE.cottoni由来のレクチンECA-1,アマクサキリンサイ由来のEAA-2についても結晶が得られ構造解析を進めている。アオコ由来のレクチンOAAについては天然の海藻から得られる蛋白量が少ないため研究分担者により,一次構造決定とクローニングが進められ,大量発現の目処が立ち結晶化に着手するところまで来た。また基質複合体の構造解析に向けて,基質糖鎖であるM5糖鎖も調達できたため,まずはESA-2との複合体の結晶化に着手した。今後はすでにクローニングに成功しているOAAもM5糖鎖との複合体の構造解析を行い,高マンノース糖鎖にのみ特異的に結合するレクチン認識機構を解明して糖鎖センサー設計への構造基盤を確立する。また新規レクチンファミリーの網羅的構造解析を目指したい。そして立体構造データがほとんどないようなまだ構造学的研究が開拓中であるこの海藻レクチンファミリーの構造基盤を確立させ,強力な坑HIV活性を持ち医学的にも有用な高マンノースレクチンセンサーの設計指針を得たい。
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