2007 Fiscal Year Annual Research Report
グローバル時代の高齢者介護労働-日独の比較ジェンダー分析
Project/Area Number |
19510278
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Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
田中 かず子 International Christian University, 教養学部, 教授 (60217015)
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Keywords | 高齢者介護 / 感情労働 / 日独比較 / ジェンダー分析 / 暗黙知一 |
Research Abstract |
2008年度4月から1年間取得する特別研究休暇期間に本格的な高齢者介護労働の日独比較調査に取り掛かるために、今年度は事前的調査といちづけて、感情労働に焦点を当ててケアワークに関する調査をおこなった。1.事例研究:感情労働に関するインタビュー調査(1)東京では、特別養護老人ホーム箇所3名、グループホーム3箇所11名、訪問介護事業所2箇所5名、計8箇所19名にインタビューをおこなった、(2)奈良では、身体障害者ケア施設訪問、(3)兵庫では、特別養護老人ホームとグループホームを視察訪問した。2.事例研究:言葉にあらわせられない暗黙知的体験。特別養護老人ホームに人の関わり方や場の雰囲気を体感するために1日観察した。3.合同会議は、ゴールドマン博士の来日が困難になったので、3月に研究代表者がドイツに同博士を訪問し、比較可能な参照軸について模索する。その際、ドイツの特別養護老人ホームに終日滞在してケアの現場の雰囲気を体感し二日間に渡っで観察する。4.執筆:シリーズ『ケアその思想と実践』全六巻の第二巻「ケアすること」に「感情労働としてのケアワーク」を執筆。2008年5月に出版予定。5.来年度の調査計画:(1)4-7月には、これまでのインタビュー調査とアンケート調査を分折して、比較可能な参照軸を探る。(2)8-9月には、ドイツとデンマークにおいてインタビュー調査をおこなう。日独比較にデンマークの介護制度の視点を加えることで、さらに特徴を明確化できると考える。(3)10月以降、分析をまとめて方向性を明確にする。
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