2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19520045
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Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
三浦 国雄 Daito Bunka University, 文学部, 教授 (60027555)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山里 純一 琉球大学, 法文学部, 教授 (50166659)
宮崎 順子 帝塚山学院大学, 人間文化学部, 非常勤講師 (50460944)
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Keywords | 術数 / 占術 / 易 / 風水 / 沖縄 / 通書 / 暦書 |
Research Abstract |
本年度は2年計画の最終年度にあたり、その主目的は研究成果の刊行であるが、各地に散らばっているメンバー同士の意見交換も兼ねて海外調査を計画した。ヨーロッパは案外「穴場」なのではないか、それもパリ・ロンドンのような文化的中心よりも辺境の方が術数という一種の「辺縁文化」を豊富に保存しているのではないか、という意見が出されたのでベルリンとスペインについて調べたが、魅力的な術数書が見当たらず、結局欧州行は断念し、個々人の調査行に委ねることにした。三浦は8月にソウルに赴き、東国大学図書館、国立中央図書館で調査を行った。また、9月には石垣に飛び、石垣市立図書館で調査を行なう一方、山里とともに八重山の風水巡検記『北木山風水記』の訳注作りに参加した。山里は石垣へ4回、久米島に1回赴いた。石垣では市史編纂室で『八重山黒島占書・宝閣』という未知の資料を発見し、八重山博物館で与那国の西銘家文書を全般的に調査した。久米島では上江洲家文書『日撰書』の現物確認と写真撮影を行なった。宮崎は、風水書を多く所蔵する東京大学東洋文化研究所で明代の風水書の調査・撮影を行なったほか、年末には台湾に出張し、故宮博物院文献庁と国家図書館にて元・明版の調査を行ない収穫を得た。研究協力者の益子は、前年度に引き続き名古屋の真福寺・大須文庫、京都の建仁寺・両足院、慶應義塾大学・斯道文庫などで文献調査を行なった。おなじく研究協力者の大野は、引き続き北京の精華大学で研究と資料収集に従事した。以上の調査に基づき、本年3月、『術数書の基礎的文献的研究-主要術数文献解題続編』を刊行することができた。
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Research Products
(5 results)