2010 Fiscal Year Annual Research Report
イブン・スィーナー『治癒の書』に関する比較思想史的研究
Project/Area Number |
19520074
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
小林 春夫 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (70242229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀江 聡 慶応義塾大学, 文学部, 教授 (40238788)
高橋 英海 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (20349228)
仁子 寿晴 京都大学, 大学院・アジアアフリカ地域研究研究科, 客員准教授 (10376519)
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Keywords | イブン・スィーナー / イスラーム哲学 / 治癒の書 / ギリシア哲学 / 形而上学 / バル・ヘブラエウス / 比較思想 |
Research Abstract |
<本年度の成果> ・本年度は、7回の定例研究会を開催した。その間に、イブン・スィーナー著『治癒の書』(形而上学部分)のアラビア語原典の読解と訳文作成をおこなった。具体的には同書「形而上学」部分を、カイロ版、マルムラ版、イスファハーニー版を基に、ムッラー・サドラーおよびナラーギーのアラビア語注釈、ラテン語訳、英訳(マルムラ)、仏訳(アナワーティー)を参照しつつ精読した。 ・イブン・スィーナーの思想全般に関する研究をおこなった(研究代表者・小林春夫)。 ・ギリシア・ラテン思想とイブン・スィーナーの思想との影響関係に関する研究をおこなった(研究分担者・堀江聡)。 ・シリア思想とイブン・スィーナーの思想との影響関係に関する研究をおこなった(研究分担者・高橋英海) ・ファーラービーおよび回儒思想とイブン・スィーナーの思想との影響関係に関する研究をおこなった(研究分担者・仁子寿晴) ・平成19年度から今年度までの成果のとりまとめとして、シンポジウム「イブン・スィーナー『治癒の書』を巡る比較思想史」(平成22年11月20日、早稲田大学)を開催した(参加者・小林春夫、堀江聡、高橋英海、仁子寿晴他) ・『治癒の書』の翻訳、訳注、語彙索引を『イスラーム地域研究ジャーナル』Vol.3(2011),pp.73-117に発表した。 <意義、重要性> ・本研究の主目的である『治癒の書』原典の精読を着実に進めた。 ・同書の翻訳、訳注、語彙索引を学術雑誌に発表した。 ・研究代表者と分担者がそれぞれの専門領域において関連研究をおこない、最新の研究動向を確認した。 ・これまでの研究成果をシンポジウムのかたちで公開し、他分野の研究者との交流を促進した。
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Research Products
(12 results)
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[Presentation] Discussion2010
Author(s)
Toshiharu Nigo
Organizer
New Horizons in Islamic Area Studies : Continuity, Contestations and the Future
Place of Presentation
Kyoto International Conference Center Japan)
Year and Date
2010-12-19
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