2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19520089
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
阿部 宏慈 Yamagata University, 人文学部, 教授 (10167934)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 三春 山形大学, 人文学部, 教授 (80164341)
大河内 昌 山形大学, 人文学部, 教授 (60194114)
清塚 邦彦 山形大学, 人文学部, 教授 (40292396)
阿部 成樹 山形大学, 人文学部, 准教授 (90270800)
中村 唯史 山形大学, 人文学部, 准教授 (20250962)
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Keywords | アクチュアル / 映画 / 写真 / 絵画 / マンガ / 演劇 / 写真 |
Research Abstract |
平成19年度は、本研究課題の第一年次にあたり、特に三年間の研究の基盤となるべき文献資料および映像資料の収集につとめるとともに、それぞれの分担領域における研究を進めた。阿部宏慈は、本研究に先立つ<リアル>の研究の成果を報告書にまとめるとともに、10月開催の山形国際ドキュメンタリー映画祭および平成20年2月開催の北アイルランド映画祭に参加し、ドキューメンタリー映画作家やプロデューサーと対談、討議をおこない、ドキュメンタリー映画における「アクチュアル」の問題の研究を進めた。また10月の本科研費研究会では「リアルからアクチュアルへ」と題して、12月には岩手大学文学理論研究会において「ディディ=ユベルマンと表象不可能性の問題をめぐって」と題して発表をおこなった。中村三春は、「意味から強度へ」のテーマに基づき、表象におけるアクチュアルな要素の追究を、日本文学を原作とする映画作品の分析によって推進した。大河内昌は現代ロマン主義批評における政治性の問題を研究した。清塚邦彦は、K・L・ウォルトンの写真論を手がかりにしながら、写真画像の虚構性と現実性に関する検討を行い、日本記号学会において研究発表を行った。また、それと並行して、現代の分析哲学における虚構概念に関する一連の先行研究について、包括的な検討作業を行った。阿部成樹は革命期の美術を中心に、身体表象と政治の問題を考究した。中村唯史は日本のマンガおよび近現代の演劇に関する文献・視聴覚資料を収集し、特に後者について基礎的な考察を試みた。3月19日には、本年度の総括のための研究会を開催し、本年度の研究成果について意見交換をおこなうとともに、第二年度の研究計画の策定をおこなった。
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Research Products
(16 results)