2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19520089
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
阿部 宏慈 Yamagata University, 人文学部, 教授 (10167934)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大河内 昌 山形大学, 人文学部, 教授 (60194114)
清塚 邦彦 山形大学, 人文学部, 教授 (40292396)
阿部 成樹 山形大学, 人文学部, 准教授 (90270800)
中村 唯史 山形大学, 人文学部, 准教授 (20250962)
中村 三春 山形大学, 人文学部, 教授 (80164341)
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Keywords | アクチュアル / 映画 / 写真 / 絵画 / マンガ / 演劇 / 写真 |
Research Abstract |
本年度は研究の第二年度にあたり、前年度に収集した資料にもとづき研究を継続した。まず年度初めの4月には今年度の研究を進めるための研究会を開催し、中村唯史が演劇における「アクチュアル」の問題をめぐって発表をおこない、議論を深めた。阿部宏慈は研究代表者として全体の統括をおこなうとともに、ドキュメンタリー映画における「アクチュアル」の問題を研究するため、4月にニヨン(スイス)でおこなわれた国際ドキュメンタリー映画祭に参加し、作品の資料を収集し、各地の映画祭のディレクター、映画作家、研究者等と討議をおこなった。大河内昌は「崇高」美学の問題と「アクチュアリティー」の関係についての理論的研究をすすめ、ジェーン・オースティンに関する研究においてさらにそれを展開した。清塚邦彦は、写真的なりアリティーとアクチュアリティーの問題を、視覚表象における「虚構性」の問題系との関係において研究を進めた。阿部成樹は、絵画におけるアクチュアリティーと身体性の問題の研究を進めるとともに、1920年代から30年代フランスにおける美術史と批評の問題の検討をさらに進めた。中村三春は日本映画と文学作品との比較研究によって「アクチュアル」の問題をさぐり、特にロマン・ロランの第一次世界大戦時の作品を映画化した今井正の「また逢う日まで」が持ちえたアクチュアリティーに関する研究を1月の研究会での議論に付し、研究の深化に貢献した。阿部宏慈は本研究の成果を活かして山形国際ドキュメンタリー映画祭の運営に関し積極的に関与するとともに、東北大学における「ナラティヴ・メディア研究会」でゲスト・スピーカーとして成果を発表した。
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Research Products
(13 results)