2009 Fiscal Year Annual Research Report
米国日系および白人コミュニティにおける文学作家の形成と受容の調査研究
Project/Area Number |
19520238
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Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
前田 一平 Naruto University of Education, 大学院・学校教育研究科, 教授 (50157129)
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Keywords | ヘミングウェイ / オークパーク / アメリカ文学 / コミュニティ研究 / シアトル / No-No Boy |
Research Abstract |
本年度の研究実施計画を計画どおり実施した。まず、「研究結果の検証」として、平成20年度に実施した研究を踏まえた論文「ジェイク・バーンズの『出自』を教える―歪曲された故郷オークパーク―」(ヘミングウェイ研究、第10巻)を学会の学術誌に掲載し、オークパーク研究が前半部を占める単著書『若きヘミングウェイ―生と性の模索―』(南雲堂)を出版した。この著書は書評新聞『週刊読書人』(平成21年1月15日付)の書評において高い評価を受けた。 「研究のまとめ」として計画していた報告書『米国日系及び白人コミュニティにおける作家の形成と受容の調査研究』を発行した。本報告書は82頁から成り、「研究計画書」、「実績報告書」、「研究成果」として論文「日系文学と場所の感覚」、論文「No-No Boyの地理学―失われたニホンマチ/イチローの回復―」新聞記事「The North American Post(北米報知)記事」、単著の一部「描かれなかった故郷の町―イリノイ州オークパーク―」、学術誌エッセイ「ヘミングウェイとオバマ大統領を結ぶ線」で構成されている。 3年計画の研究のうち最初の2年間で実施したリサーチをもとに研究結果を検証し、最終年の本年度に限っては上記のような形で成果をまとめることができた。特にヘミングウェイとの関係でオークパークを詳細に研究しているのは本国では私だけであるので、これまで発表した論文はもちろん、本年度に出版した著書もすでに注目を浴びている。この研究の意義と重要性は大きく、特にこの著書は今後、学会から評価を受けるものと推察される。
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Research Products
(2 results)