2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19520242
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
赤塚 若樹 Tokyo Metropolitan University, 人文科学研究科, 准教授 (80404953)
|
Keywords | 映像文化 / 中欧 / 視覚文化 / 表象文化論 / 東欧 / 映画 / 美術 / 文化史 |
Research Abstract |
20世紀チェコの視覚文化について今年度はとくに以下の2点を中心に研究を進めた.(1)プロパガンダという観点から映画、とりわけアニメージョン映画について考察し、しのなかでアメリカ、ソ連、フランス、ドイツ、そして日本といった諸外国の作品との比較検討も行なった。その成果はソ連のプロパガンダ・アニメーションがロードショー公開されるさいに作成されたパンフレットに寄せた文章などにも反映されている。(2)映画、絵画、コラージュ、ブックデザイン、ポスターなどを横断的に見渡しながら、視覚芸術作品と文学の関係を検討し、両者に密接なつながりがあることを確認した。なかでもアニメーションと60年代の〈ヌーヴェル・ヴァーグ〉についてはきわめて興味深い文学者のかかわりがみいだされるが、限られた時間のなかでは、作品分析にしても背景の調査にしてもかならずしも十分に行なえたとはいえず、これについては今後の課題としたい。研究成果の公表については、都内のミニシアターで継続中の世界のアニメーション文化にかんする連続公演のなかでも、これまで同様に本研究で得られた知見を大いに活用している。そのほか、資料の収集なども継続して行ない、研究の基盤と環境の整備につとめた。その一方で、今年度が本研究の最終年度となったため、収集した資料の具体的な分析をとおしてチェコの視覚的想像力の独自性や多様性を検討しながら、行ない、研究の基盤と環境の整備につとめた。その一方で、今年度が本研究の最終年度となったため本研究のテーマである「総合的研究」を実現すべく、全体のまとめにも力を注いだ。
|
Research Products
(4 results)