2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19520296
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
高木 裕 Niigata University, 人文社会・教育科学系, 教授 (60116944)
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Keywords | <声> / テクスト論 / 語り / 比較文学 |
Research Abstract |
共同研究「声とテクストに関する比較総合的研究」は、2008年10月4日、5日の2日にわたり、新潟大学19世紀研究所との共催で、第3回国際シンポジウム「19世紀の再評価-19世紀の可能性-」を開催した。われわれの科研プロジェクトと共同研究を進めているフランスのボルドー第3大学の研究グループ「モデルニテ」から、エリック・ブノワ教授とドミニク・ジャラセ教授に参加頂くとともに、われわれのプロジェクトからも佐々木充教授が参加した。フランス文学、フランス美術史、英文学のそれぞれの立場から、「19世紀の現代性という概念=モデルニテ」が、いかに作り上げられ、脱構築されたかという点について、興味深い講演があった。モデルニテの成立とともに、前近代へと送り返されたテクストにおける<声>の問題を再検証する有意義な機会となり、新たな研究テーマとして「声とモデルニテ」を掲げる契機となった。 2009年3月21日に、日本で声とテクストの問題をさまざまな角度から研究している明治学院大学の工藤進教授をお招きして、公開シンポジウム「声とテクスト論」を開催した。同時に「<声>と身体の日本文学」と題して、ワークショップも開催し、日本文学の古典について、鈴木孝庸教授、近世文学について、廣部俊也准教授、近代文学について、佐々木充教授と先田進教授から研究報告があり、声の問題を孕む身体性について、活発な議論が展開された。この報告については、「人文科学研究」第122輯(平成21年3月刊行)におけるプロジェクト特集「声とテキスト論」に掲載された。
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Research Products
(11 results)