2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19520352
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
村田 忠男 Kyushu Institute of Technology, 工学部, 教授 (80071653)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊原 睦子 聖マリアンナ医科大学, 医学教育文化部門, 講師 (80232586)
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Keywords | 連濁 / 無意味語 / ライマンの法則 / 音声分析 / 音声ハイエラーキー / 決定木分析 |
Research Abstract |
本研究の目的は、(1)村田(1984)、伊原・村田(2006)、Tamaoka,Ihara,Murata,Lim(2006)の無意味語を使った日本語の連濁に関する実験のより精密な追加実験、追加分析を行ない、連濁の研究を発展させること、更に(2)第1要素と第2要素の接触部分に関する音声特性の分析(3)音声分析手法による連濁音の分析である。 上記(1)のなかで、1984年と2005年のライマンの法則における濁音の位置に関する実験データとライマンの法則の例外に関する実験データの、1984と2005年の比較を含めた追加・再分析を行った。ライマンの法則は連濁に対する強力な制約とされているが、今回の決定木分析により、(1)第2要素の濁音の位置が3拍目・4拍目にある方が2拍目よりライマンの法則の例外の実験では、両年とも第1要素の語種が和語、漢語、外来語の順で連濁可能性が下がり、各語種とも2005年の方が連濁可能性が下がっていることが実証的に確認された。(ソウルで7月に発表)。 また、Tamaoka,Ihara,Murata,Lim(2006)では、第1要素の長さ(モーラ数)と語種の違いが連濁に与える影響を実験的に実証したが、更に実験的なアプローチの刺激統制で2つの追加実験を行った。音韻構造・語彙使用頻度・訓読みの漢字1文字で統制した実験と語種の違いを音韻構造・語彙使用頻度で統制した実験であるが、同様の結果が得られた。これらの追加実験結果をまとめ、現在海外誌に投稿中である。 上記目的(2)(3)については、研究初年度にあたり実験や解析に必要なソフトウェアの導入などの実験準備・整備を重点的に行った。
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Research Products
(1 results)