2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19520453
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
石崎 俊子 Nagoya University, 留学生センター, 准教授 (70402378)
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Keywords | 教材・教具論 / モバイル学習 |
Research Abstract |
3学期間にわたり計18台の携帯を初級日本語学習者に貸し出し、学習者の初級日本語文法(WebCMJ)の携帯電話サイトの版の利用動向を分析すると共に、学習者にアンケート及びインタビューを行い、コンピュータの学習サイトとの利用効果を比較した。 利用動向は、授業の合間の昼食時の利用が最も多いのに続き、授業終了後の1時間にかけての利用が多かったことからWebCMJ文法携帯サイトは学習者が授業の時間の合間などの時間がある時に随時アクセスしていると考えられ、モバイル学習としての特徴である学習環境の常設性、学習ニーズに関する即時性、学習の接続性という役割を十分果たしていると言える。 しかしながら、利用性に関して2つの大きな問題が見受けられた。まず、日本語のインプットの仕方の導入が大変円滑であったのにもかかわらず、日本語学習初級者であるということから、日常生活で日本語でメールを交わすことが殆どなく、慣れるまで使いこなすことができなかったということである。従って従来のコンピュータのキーボードの入力の方が迅速に行えるということから、携帯サイトよりコンピュータサイトの入力を好むという声が多かった。2つ目の問題としては、携帯学習サイトの記入形式の問題になると、記入するページが違うページに移動してしまうので、問題文を見ながら記入ができないという点であった。 上記の結果を踏まえ、初級の学習者ではなく、中級や上級の学習者であれば日本語インプットの問題が解決されるのではないかということと、記入形式ではなく選択問題に改善すればページ移動の問題も解決され、携帯サイトの利用性が高くなると考える。
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Research Products
(4 results)