2008 Fiscal Year Annual Research Report
15〜19世紀、列島北方地域とアムール川最下流域の諸民族との交流に関する研究
Project/Area Number |
19520545
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
榎森 進 Tohoku Gakuin University, 文学部, 教授 (10145972)
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Keywords | 列島北方地域 / アムール川 / サンタン人 / 諸民族 / 文化交流 |
Research Abstract |
平成20年度の研究実施計画の要点は、「研究の目的」を達成するために、アムール川最下流域の諸民族とサハリンのアイヌ民族及び幕府との交易に関する史料を収集すると共に、アムール川河口部に居住しているニヴフ民族からの聴き取り調査を実施した。実施時期・主な調査地域・参加者・調査内容と主な研究成果は以下の通り。 (1)実施時期:平成20年9月15日(月)〜22日(月)、7泊8日。 (2)調査地域:ロシア連邦ニコライエフスク・ナ・アムーレ市を中心とした地域。 (3)参加者:東北学院大学文学部教授榎森進、連携研究者の同准教授七海雅史・北海道大学大学院文学研究科准教授谷本晃久(平成20年4月1日、北海道教育大学より上記大学に転勤)の3名。 (4)調査内容:ハバロフスクの極東国立人文大学教授Marina Osipova氏とニコライエフスクの北方民族師範学校教師Marina Temina氏より現在のニヴフ民族の居住地名を教えてもらい、ニコライエフスクの郷土博物館・医科短期大学内の博物館・北方民族師範学校の博物館の見学、ニコライエフスク文書館での関係史料の複写、ニヴフ民族でニヴフ語の教科書の執筆者として有名なA.Vingun女史からニヴフ語教育の現状に関する聴き取り調査を行うと共に、5人のニヴフ民族の女性から聴き取り調査を行った。 (5)主な研究成果:ニコライエフスクのニヴフ民族文化会館を拠点にしてニヴフ民族の文化の振興に積極的に取り組んでいると同時に、医科短期大学や北方民族師範学校(日本の短大)では、共に付設の博物館で学生達にニヴフ民族を中心とする北方諸民族の文化を教育していることなど公的施設・短大でニヴフ民族の文化の教育に取り組んでいることを知ることが出来たこと。また、聴き取り調査から、彼女達の生地はいずれもアムール川河口部以北の海岸地域であること等の貴重な事実を把握することが出来たこと等である。
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Research Products
(5 results)