2008 Fiscal Year Annual Research Report
朝鮮総督府の音楽政策に関する研究-1919〜25年の『京城日報』の分析を中心に-
Project/Area Number |
19520573
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
藤井 浩基 Shimane University, 教育学部, 准教授 (50322219)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 寛 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (10182338)
山内 文登 東京大学, 東洋文化研究所, 助教 (80431831)
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Keywords | 韓国 / 朝鮮 / 音楽 / 植民地 / 京城日報 / 音楽政策 / 朝鮮総督府 |
Research Abstract |
(1)平成19年度に引き続き、『京城日報』復刻版のうち、対象とする1919年〜1925年について、音楽関連記事を網羅的に抽出するため、研究代表者・分担者と協議し担当部分を決め、実際の記事を見て、全般的な傾向を分析した。その上で、内容、ジャンル、音楽関連性の度合い、広告記事等について取り扱う基準を策定した。 (2)研究代表者・分担者が各自担当部分における音楽関連記事を抽出し、策定した基準にしたがい、記事の情報をエクセルファイルに入力した。今後、検索機能を充実させ、データベース化にむけ、さらに整備していく予定である。 (3)本研究の成果発表として、研究代表者・藤井浩基は論文「植民地期朝鮮における官立音楽学校設置構想」を『日本音楽教育学会40周年記念論文集』に投稿し採択された。2009年度刊行予定とのことである。この論文では、朝鮮総督府の音楽政策として、1920年代から30年代にかけて模索された朝鮮に官立音楽学校を設置する構想を概括した。研究分担者・安田寛は、著書『日本の唱歌と太平洋の讃美歌-唱歌誕生はなぜ奇跡だったのか-』と論文「19世紀と20世紀初期の日本と韓国の讃美歌とオセアニアの讃美歌との関係」で、旧韓国、植民地期朝鮮における音楽の近代化の過程をキリスト教の影響と関連づけて論じた。山内文登は、東京大学東洋文化研究所で開催された東文研シンポジウム「東アジアの録音文化〜音と美をめぐって〜」を企画し、その成果を論文「『耳』の植民地化・脱植民地化:20世紀韓国朝鮮の音声の言語表象を読む」にまとめた。また、雑誌『國文学』からの依頼で「アリランに託された歴史-特攻と革命-」を寄稿した。その他、山内はアメリカのイェール大学、台湾の台湾大学で学会発表を行なった。
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Research Products
(7 results)