2008 Fiscal Year Annual Research Report
19世紀前半ブランデンブルク農村社会の紛争と社会的調整に関する実証的研究
Project/Area Number |
19520620
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
山崎 彰 Yamagata University, 人文学部, 教授 (30191258)
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Keywords | 西洋史 / ブランデンブルク史 / 農村史 / 紛争 |
Research Abstract |
平成20年8月22日から9月19日まで、ドイツ連邦共和国ブランデンブルク州立中央文書館(ポツダム市)において、レカーン領文書の記録とりを行った。特に、放牧権や木材伐採権の補償をめぐる関係者(領主、農民、下層民、領外の関係者)の間の紛争と調停の過程について調べた。また滞在期間中ベルリン自由大学において「マルク経済協会」の刊行した2つの機関誌の調査を行い、レカーン領領主であるロッホウが執筆した論文の収集を行った。 帰国後、以上の現地での調査によって得たデータの整理と分析を行うとともに、19世紀前半のプロイセン社会史の主要文献を読み進め、レカーン領における社会層の動向を、プロイセンにおける社会問題の中に位置づけようとした。また同領における農業改革の歴史的位置を確認するため、18世紀末の北部ドイツ各地の農法改良の試みについて、検討を行った。さらにロッホウと同時代人の農政家ユストゥス・メーザーの著作の検討ならびに主要論文の翻訳作業を完了させ、肥前栄一氏らとメーザー『郷土愛の夢』(京都大学学術刊行会、2009年4月15日刊)を刊行することができた。この研究によって、ロッホウの創設したマルク経済協会が、同時期にドイツ各地で設立されていたPatriotische Gesellschaftenと同類のものであることが確認できた。
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Research Products
(2 results)