2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19520691
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
山田 嚴子 Hirosaki University, 人文学部, 准教授 (20344583)
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Keywords | ナショナリズム / フォークロリズム / オシラサマ / 民間巫者 / 戦争と民俗 / 危機のフォークロア |
Research Abstract |
平成20年度の研究成果は次の通りである。 (1)成果発表 平成19年度の調査成果をもとに、論文「巫女と戦争-東北における危機のフォークロア-」を発表し、第二次世界大戦中の「英霊」のホトケオロシについて、「民俗の政治利用」という側面よりは、依頼者の要求に応える民間宗教者の姿として捉える方が適切であること、第二次世界大戦後、特に1970年代以降の「英霊」のホトケオロシは、戦時中のフォークロアの残滓ではなく、戦後における、戦没者の地位の変化と、それに翻弄されてきた遺族による新たな需要や、イタコをめぐる「知識」の再配置によって新たに意味づけられたものであることを明らかにした。 (2)新聞(全国紙、全国紙地方版)における民間巫者関連記事の調査 第二次世界大戦後の、民間巫者の地位の変化、殊に全国的な知識の再配置を確認するために全国紙の、青森県のイタコ関連の記事を調査・整理 (3)三戸郡南部町のイタコの聞き取り調査戦時下の、巫者の活動の詳細を聞き取りした。 (4)西津軽郡鰺ヶ沢町の調査戦時下のオシラサマ信仰の聞き取りをした。
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Research Products
(1 results)