2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19520706
|
Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
市川 秀之 The University of Shiga Prefecture, 人間文化学部, 准教授 (80433241)
|
Keywords | 環境 / 集落 / 水利用 |
Research Abstract |
平成19年度は、研究全体の準備、環境整備的な作業を実施しするとともに、試験的に現地調査を開始し、研究を進める上での方法論や調査手法の検討を行った。前半には研究の中心となる滋賀県下の明治前期の水利関係絵図・文書および村誌などを滋賀県庁において写真撮影し、その整理をすすめた。ことに明治初期に作成された「官自箇所取調書」および添付絵図については県下のほぼ全集落の水路などを書上げた文書であるが、これまで本格的な分析は行われていない資料であり、今後の集落内水路の研究にとって基本的な資料となることが予想される。現在その一部については読解作業を進めている。また図書館などにおいて全国の集落内水路に関する研究論文、自治体史などの検索および複写をおこない、その結果約200地域の事例を把握した。この作業を20年度も継続し、集落内水路に関する事例のデータベースを構築していく予定である。 また研究に必要な書籍類や、パソコン・デジタルビデオ・一眼レフデジタルカメラなどを購入した。さらに滋賀県下において5集落の現地調査(東近江市乙女浜・同川南・同阿弥陀堂・安土町常楽寺・甲良町金屋)、新潟県新発田市において図書館における文献調査および同地における2集落の現地調査(新発田市米倉・同茗荷谷)を実施した。現地調査においては集落内のすべての水路を図化し、それに関連する洗い場・井戸・船着場などを地図におとし、代表的なものについては図面を取り写真撮影を実施した。また図面作成作業と並行して、住民からの聞き取り調査も行い、集落内水路の具体的な利用形態についての把握を試みた。
|