2007 Fiscal Year Annual Research Report
フランス・アルザス地方における徴兵制廃止に伴う若者文化の変容研究
Project/Area Number |
19520713
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
蔵持 不三也 Waseda University, 人間科学学術院, 教授 (40195540)
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Keywords | 文化人類学・民俗学 / 地域研究 / 人文地理学 / 社会学 |
Research Abstract |
本研究は、2000年度から実施された徴兵制の廃止に伴うアルザス地方の山村における若者文化の変容を、村の日常生活や行事、とくに若者たちを主体に営まれる伝統的な通過儀礼である6月24日前後の夏至の火祭りを通して再検討するものであるが、初年度の平成19年は以下の予備的な研究調査を行った。 (1)現地調査 場所:アルザス地方コルマールおよびスールツニバック・レ・バン村 期間:9月1日-9月5日 調査内容:i.ストラスブール大学図書館・コルマール市立図書館・古文書館・スールツ=バック・レ・バン村役場での資料収集 ii.地元研究者との意見交換 iii.スールツ=バック・レ・バン村での聞き取り調査(対象:旧徴兵経験者・徴兵該当年齢者・古老など)・火祭りおよび若者組(クラス)に関する口頭・造形資料収集 iv.ユーロ導入後における同村の社会的・経済的変容に関する聞き取り調査(対象:村長・助役・一般村民) (2)パリでの調査 場所:国立図書館での資料収集および高等社会科学研究院での研究者との意見交換 期間:8月27日-8月31日、9月6日-9月7日 以上のほかに、国内でのルーティンな作業として資料収集およびこれら資料の整理を随時行ったが、これらの作業をもとに、平成20年に改めて現地での本調査を実施し、その成果を今年9月にマドリッドで開催されるヨーロッパ民族学会(モンペリエ大学・EU後援)で発表するほか、専門誌や紀要および平成21年に刊行予定の拙著『祝祭論』(仮題・言叢社刊)に公表する予定である。
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