2008 Fiscal Year Annual Research Report
20世紀前半に日本人が収集した中国民具についての文化人類学的研究
Project/Area Number |
19520717
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Research Institution | Nara University |
Principal Investigator |
芹澤 知広 Nara University, 社会学部, 准教授 (60299162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
志賀 市子 茨城キリスト教大学, 文学部, 教授 (20295629)
角南 聡一郎 (財)元興寺文化財研究所, 研究部, 主任研究員 (50321948)
槙林 啓介 総合地球環境学研究所, 研究部, 研究員 (50403621)
中尾 徳仁 天理大学, 附属天理参考館, 学芸員 (10441437)
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Keywords | 物質文化研究 / 文化人類学 / 20世紀 / 日本 / 中国 |
Research Abstract |
本研究の目的は、現在の文化人類学・民俗学の分野にとって貴重な遺産であるにもかかわらず今まで存在すら知られていなかった、20世紀前半に日本人が収集し現在研究機関、博物館や個人の収集家によって保管されている、中国の民具の所在と状態を明らかにすることにある。本年度は当初の研究実施計画に従い、前年度に引き続き、主要な博物館を訪問し、中国民具の収蔵品の調査を行い、各自の事例研究を進めた。訪問した主な博物館としては、日本郷土玩具博物館、倉敷民藝館、徳島県立博物館、鳥居龍蔵博物館、桃山学院大学図書館、原野農芸資料館、静岡市立芹沢鮭介美術館等がある。当該博物館では、収集された民具の現物を調査するだけではなく、可能な限り収蔵品の台帳など収集時の状況がわかる文書も閲覧し、現在の管理担当者から話を聞いた。また研究代表者と研究分担者5名が、各自の事例研究について研究発表を行うワークショップを、平成20年12月7日に奈良大学で開催した。そのワークショップでは、韓国研究を中心に、物質文化研究に関心をもつ隣接分野の研究者5名を招いて、それぞれの発表のコメンテータとなることを要請し、歴史的に日本人と関わりの深い韓国やベトナムの事例と、本研究の対象とする中国本土と台湾の事例とを比較するという視点から、今後の研究の展開についての議論を深めた。現在ソウル大学で調査が進められている満洲関係の民具等、20世紀前半の日本の学術界の動向に関わる本研究の対象は、現在の様々な国家・地域、様々な研究分野と結びついており、このワークショップを通じて、その対象の広がりを認識すると同時に、研究上のネットワークを広げることの重要性を再認識することにもなって大きな意義があった。
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Research Products
(5 results)