2007 Fiscal Year Annual Research Report
中越地震後の山古志への「帰村」に関する民俗学的研究
Project/Area Number |
19520721
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Research Institution | Niigata Prefectural Museum of History |
Principal Investigator |
陳 玲 Niigata Prefectural Museum of History, 学芸課, 研究員 (10373474)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯島 康夫 新潟大学, 人文社会教育科学系, 准教授 (20313489)
池田 哲夫 新潟大学, 人文社会教育科学系, 教授 (50313490)
中野 泰 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 講師 (20323222)
田辺 幹 新潟県立歴史博物館, 学芸課, 研究員 (50373478)
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Keywords | 帰村 / 民俗文化 / 再生 / アイデンティティ / ネットワーク |
Research Abstract |
19年度において、各自計画書どおりに分担課題に基づくフィールド調査を実施するとともに、3回ほど研究会を開催し、研究発表と情報交換を行った。 一回目は、19年9月20日と21日にわたり、災害のもっともひどい五箇村を訪ね、各集落の災害状況と仮設住宅の生活と「帰村」の実態及び集落としての取り組みについて、区長に紹介してもらい、全体の状況確認と地域との繋がりをすることができ、具体的な調査が可能になる見学会となり有意義であった。 つづいて、20年1月16日に二回目の研究会を実施した。これは、19年12月で仮設住宅の生活が終了したことを機、仮設住宅の3年間の生活をテーマに設定し、ボランティアセンターの活動及び住民の生活の実態について談話会を行った。その結果、中越地震後山古志地区の「全村避難」し、その後3年間仮設住宅の生活の実態の紹介を通して、具体的にこの間のフィールド調査の重要性を確認することができ、今後この間の生活のあり方を対象とした調査を深めていく必要性があると明らかにした。この間の調査報告書の作成及び資料記録が今回の研究のおもな課題の一つとして浮上したと言える。 また、これまでの山古志の民俗生活の特色を明らかにする作業は本研究にとって欠かせないものであると認識し、仮設住宅の住民を対象とするフィールドを実施すると同時に、関係研究者を呼び、3月8日に三回目の研究会を実施した。ここでは、菅豊氏には「山古志の錦鯉」を、須藤護氏には「山古志の棚田」について研究発表をしてもらい、現段階の研究成果について確認し、情報を交換することができた。 このように、19年度に実施した個々のフィールド調査の成果及び三回の研究会などを踏まえ、二年目の研究計画と具体的な課題を再確認することができたといえる。
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Research Products
(3 results)