2007 Fiscal Year Annual Research Report
日本企業のリストラクチャリング:全体性と補完性の視点からの実証分析
Project/Area Number |
19530212
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
牛島 辰男 Aoyama Gakuin University, 国際マネジメント研究科, 准教授 (80365014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大湾 秀雄 青山学院大学, 国際マネジメント研究科, 教授 (60433702)
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Keywords | 経営学 / 企業変革 / 計量分析 |
Research Abstract |
本年度はJapan Corporate Watch、日経テレコン、Nikkei NEEDS、レコフM&A database等のデータベースや経営専門誌等から収集された基礎データの整理、体系化を中心に作業を行った。この情報を元として、次年度においては日本の主要企業(日経平均採用企業)のリストラクチャリングのパターンを統計的に抽出していく予定である。また、本研究の中間成果として、90年代末から急増した事業統合に注目した論文を、研究代表者の単著としてまとめた。Understanding Partial Mergers in Japanと題されているこの論文では、合併や持ち株会社を通じた経営統合など企業全体の統合と比較しながら、(1)事業統合(合弁会社を受け皿とした一部事業の一体化)はどのような産業分野で見られるか。(2)事業統合に踏み切る企業は、どのような事業、財務上の特徴を持っているか、(3)事業統合へと企業を向かわせる内部、外部要因は何か、(4)事業統合のアナウンスメント(報道)に対して、投資家(株式市場)はどのように反応するか、(5)事業統合計画に対する投資家の反応の違いは、どのような要因によってもたらされているかを分析している。事業統合は近年の日本企業に特徴的なリストラクチャリング手法であるが、研究の蓄積はゼロに近い。事業統合のリストラクチャリング全体の中での役割を把握していくために、分析を先行させたものである。この研究はワーキングペーパーとして既にまとまっており、平成20年度において国内外の学会、研究会で発表していく予定である。
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