2009 Fiscal Year Annual Research Report
複素ロジスティック方程式を応用した複雑系経済学の構築
Project/Area Number |
19530261
|
Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
西垣 泰幸 Ryukoku University, 経済学部, 教授 (20180599)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 敏和 龍谷大学, 経済学部, 教授 (60110178)
寺田 宏洲 龍谷大学, 経済学部, 教授 (40121628)
西本 秀樹 龍谷大学, 経済学部, 教授 (70164605)
新井 潤 龍谷大学, 経済学部, 准教授 (00298738)
佐竹 光彦 同志社大学, 経済学部, 教授 (80196203)
|
Keywords | 複素ロジスティック方程式 / 複素力学系 / 複雑系経済学 / カオス / 新S-カーブ理論 |
Research Abstract |
西垣、西本、寺田は、複素ロジスティック方程式の解軌道をパラメーター付きパターン化(patternized recognition processing with parameters)して分類した知識ベースを構築して、現実の経済データに現れる景気や金融変数の複雑な経済事象との適合性比率の計測することにより、新たな複雑性の実証分析を一層進め、この成果を国際会議(2009 Singapore Economic Review Conference)にて報告した。西垣と佐竹は、日本の景気循環を非線形動学理論に則して実証的に検証するため、GDPデータ、工業生産額、株価などの複雑な循環的振動を示す時系列データを用いて、リミットサイクルの存在に関する実証分析を進め、その成果を国際学術雑誌に掲載した。寺田、西垣、伊藤、新井は、複素ロジスティック方程式の経済学への応用研究として、粗鋼などの鉱工業生産データ、金融・実物資産などの資産ストックデータなどのデータを解析し、シミュレーション研究を進めることにより、新S-カーブ理論の構築をより進めた。この成果は、今後国際会議で発表するとともに、学術雑誌に掲載する予定である。伊藤は、複素ロジスティック方程式の解の大域的構造の解明を進展させた。寺田は、ケインジアン動学を非線形動学として分析するために、リエナール微分方程式とファン・デル・ポール微分方程式の数学的特性を進展させ、それを拡張した非強制ダッフイング振動子への応用研究とその解の分岐に関する研究を行い、論文にまとめた。
|
Research Products
(7 results)