2008 Fiscal Year Annual Research Report
国際ロジスティクスプロバイダの市場行動と国民経済効果の計測
Project/Area Number |
19530384
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
村上 英樹 Kobe University, 経営学研究科, 准教授 (90243295)
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Keywords | ロジスティクス / インテグレーター / フルサービスキャリア / LCC / サプライチェーン / フレイトフォワーダー / クールノー競争 / 総余剩 |
Research Abstract |
1、米国インテグレーター業の費用構造と競争行動に関する計量経済分析:福山平成大学浦西秀司准教授と共に、米国航空産業におけるインテグレーター業の費用構造と供結行動、およびインテグレーター以外の貨物専用航空業(フレイター)の費用構造と供給行動を、通常の旅客輪送業と比較・分析した。それによると、インテグレーター業とフレイター業は、共に海運系物流会社およびフレイトフォワーダーとの競争を行うため、旅客航空会社よりも費用効率的で、燃料高騰期においてさえも企業全体の総費用を抑制しようとする行動が確認された。また、貨物輸送と旅客輸送との間には範囲の経済性が確認されなかった。このことは貨物輸送航空会社の専業化と、旅客輸送航空会社のフレーター増便行働を説明するものである。研究成果は、現在Journal of Air Transport Managementに投稿準備中である。 2、ベトナムにおける日本製造業のロジスティクス活動:2008年8月期に、国際ロジスティクスサービスプロバイダを利用する荷主の行動を明らかにするため、ベトナム・ハノイのトヨタ自動車、矢崎総業、デンソー、キャノン、ジェトロ、ハイフォン港、およびドラゴンロジスティクスを調査し、その研究成果を日本物流学会誌に、横浜商科大学橋本昌隆教授、および流通経済大学林勝彦教授とともに投稿、現在審査中である。 3、低費用航空会仕の競争行動と市場成果:平成17-18年度科学研究費基盤C「航空アライアンス形成が航空会社と消費者に与える影響の計量経済分析」、および平成15-16年度の科学研究費基盤C2「日米欧における低費用航空会社の企業活動が地域・国民経済に与える影響の比較計量分析」の研究成果が公刊されつつあり、1本がPacific Economic Review(in print)、2本がTransportation Research EおよびAsian Journal of Shipping and Logisticsに仮アクセプトされている。また韓国STX財団賞を受賞した。
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