2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19530394
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
山田 昌孝 Kyoto Sangyo University, 経営学部, 教授 (20174740)
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Keywords | 普及 / イノベーション / 消費者革新性 / 感動 |
Research Abstract |
最近、新製品の普及パターンは、Rogers(1962)の正規分布またはプロダクト・ライフ・サイクル型の他に色々と観測されるようになってきて、Rogersの採用者分類が不適切になってきた。したがって、本研究では、新製品の採用時期を個人の革新性(innovativeness)をパーソナリティ・スコアなどを用いてモデル化し、採用時期の予測を可能にして従来の採用者分類を精緻化することを目的にしている。 今年度は昨年度の研究成果を6月のマーケティング・サイエンス国際会議で発表した。任天堂のゲーム機3機種の採用行動より、生得的革新性と製品カテゴリー/領域固有の革新性と採用時期との関係を見、採用時期の変動に寄与しているのは製品カテゴリー/領域固有の革新性であるという従来からの知見を追認することが出来た。そして、革新性の研究では殆どなされていない採用時間の予測を回帰モデルを使って達成した。ついで、今年度新たにiPodの採用についてもアンケートデータを収集し、前回の不備な点を改良すべく非採用者の情報も扱える生存分析を用いて分析し、その結果を2009年6月ミシガン大学で開催されるマーケティング・サイエンス国際会議に受理され、発表することが決まっている。この研究では消費者革新性とイノベーション採用行動の間に新しく感動という概念を「わくわく度」という尺度で測定して加え、概念的にも予測精度としても更なる精緻化を図っている。つまり、採用に踏み切るためにはいくら革新性が高い消費者でも、その消費者が当該イノベーションに感動していなければ採用という行動は起こらないからである。
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Research Products
(3 results)