2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19530557
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
釘原 直樹 Osaka University, 人間科学研究科, 教授 (60153269)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植村 善太郎 福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (20340367)
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Keywords | JR福知山線脱線事故 / スケープゴート / 非難の変遷 / 事故報道 / 記事数 / 記事分析 / マスコミ報道 |
Research Abstract |
平成20年度は第1に非難記事のコーディングの自動化を試みた。コーディング作業には多数の人手と時間がかかる。また作業がコーディングをする人の主観に左右されるために信頼性が問題となる。そのために複数の事件や事故の分析をして、様々な事件や事故に共通する現象を見いだすことは困難である。そこで本年度はワードマイナーなどの文章解析ツールを使用することにより作業の自動化を試みた。 第2にJR事故以外の事件(例えば、0157やSARSなどの感染症の問題)も取り上げた。事件事故の種類により、被害者数や被害者の種類、加害者、事故や事件の発生日時、事件事故の性質は大きく異なる。それにより事件事故の種類によりスケープゴートの種類やプロセスが異なるのか否かについて検討した。 第3に実際に新聞記事で扱われたJR福知山線脱線事故の攻撃対象記事の変遷と記憶に基づく主観的な変遷イメージとのずれを分析した。そして第1に攻撃対象が個人や集団など攻撃回数の多いものは、実際の新聞記事数よりも少なく見積もられること、第2に攻撃対象が、システム、国、社会文化などの攻撃回数の少ないものは、実際の新聞記事数より多く見積もられること、第3に撃回数の少ないものは、多いものより、攻撃頻数の主観的ピークがより後期にずれることなどが明らかになった。
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Research Products
(14 results)