2008 Fiscal Year Annual Research Report
幼児の園生活理解の発達過程:家庭での様子からの検討
Project/Area Number |
19530598
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Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
藤崎 春代 Showa Women's University, 生活機構研究科, 教授 (00199308)
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Keywords | 幼児 / 園生活理解 / 家庭 / 縦断的研究 |
Research Abstract |
幼稚園3歳クラス新入園児の保護者に、入園式翌目からの1週間分の家庭での日誌記録調査(以下、1週間後調査と呼ぶ)、1ヶ月後の日誌記録調査(以下、1ヶ月後調査)、7月初旬に家庭での様子を尋ねる質問紙調査(以下、3ヶ月後調査)を実施して、子どもの入園後3ヶ月間の園生活適応過程を縦断的に検討した。まず、1週間後調査では、19年度の分析で見出した4タイプー入園直後から園生活を楽しみに通う<園生活エンジョイタイプ>、登園時は泣いているが帰宅時にはにこにご顔の<行ってみれば楽しかったタイプ>、ひとりで通うことに不安を感じている様子の<不安タイプ>、園生活についての知識を積極的に収集しようとする<園生活探索タイプ>-が確認できた。 1週間後・1ヶ月後・3ケ月後調査の関連;1)1週間後調査時に<園生活エンジョイタイプ>だった子どもの3分の1は、1ヶ月後調査では、全体として楽しそうに登園するものの、日によって泣いたり、疲れた様子が顕著であったりして保護者を心配させていた。ただし、3ヶ月後調査では、毎日楽しみに登園していた。2)1週間後調査で<行ってみれば楽しかったタイプ>だった子どもの40%程度は、1ヶ月後調査では<園生活エンジョイタイプ>となっていたが、その他はやはり登園時に泣いていた。ただし、これらの子どもも3ヶ月後調査では「時々楽しみに登園」という回答だった。3)1週間後調査時に<不安タイプ>だった子どもは、1ヶ月後は、<行ってみれば楽しかったタイプ>となっており、3ヶ月後調査では、「ほとんど毎日」楽しみに登園していた。入園後3カ月たつころには、ほとんどの子どもが登園を毎日、あるいは時々楽しみにするようになることが確認できた一方で、園生活適応過程には、個人差のあることがわかった。
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Research Products
(1 results)