2010 Fiscal Year Annual Research Report
幼児の園生活理解の発達過程:家庭での様子からの検討
Project/Area Number |
19530598
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Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
藤崎 春代 昭和女子大学, 生活機構研究科, 教授 (00199308)
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Keywords | 幼児 / 園生活理解 / 室庭 / 縦断的研究 / 日誌記録 |
Research Abstract |
1. 幼稚園3歳児クラス入園児の保護者が記載した日誌記録の分析結果を論文としてまとめた。この成果により、入園最初期の子どもの園生活理解の様子と、保護者も子どもが行動やことばを通して家庭に持ち込む園生活に巻き込まれていくこととが明らかとなり、入園時の子ども支援・保護者支援の必要性が示唆された。 2. 幼稚園3歳児クラス入園児の保護者に対する、入園直前から卒園に至る3年余りの間に8回実施した質問紙調査のうち、子どもの様子への不安についての質問内容を分析し、その成果を保育者向けテキストに組み入れた。こうした知見は、保育者の保護者理解につながり、保育者による保護者支援を促すことにつながると考えられる。 3. 上記2.の質問紙調査項目のうち、筆者が設定した8項目の<様子>が家庭でみられるかどうかについての回答を縦断的に検討した。結果、3歳7月には、多くの子どもが登園を楽しみにし、園で習った歌を歌ったり、友だちや先生そして出来事の話をしたりしていることがわかった。ただし、歌を歌うことや先生の話をすることは4歳児クラス以降減少した。お弁当を楽しみにすることや幼稚園ごっこをすることも、3歳児クラスに比べて4・5歳児クラスで減少したが、これらは、前述の項目に比べると個人差が大きかった。一方、園でのルールの話をすることは3歳児クラスにおけるよりも4歳児クラス後半以降に増えており、園で作った製作物を家でも作ることも入園当初より4歳児クラス後半が多かった。子どもが家庭で見せる様子は時期により異なること、また、個人差が大きい項目があることが示唆された。
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Research Products
(3 results)