2007 Fiscal Year Annual Research Report
プロジェクト・ベース学習がキャリア教育に及ぼす効果の分析に関する研究
Project/Area Number |
19530683
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
上杉 賢士 Chiba University, 大学院・教育学研究科, 教授 (50323382)
|
Keywords | キャリア教育 / プロジェクト・ベース学習 / 日常的な学び / 関係性と自律性 / 持続可能性 |
Research Abstract |
アメリカ・ミネソタ州で開発されたプロジェクト、ベース学習(Project-BasedLearnihg,以下PBLとする)は,「有能な社会人」の育成を目標に掲げ,多くの成果を挙げている。本研究では,以前から行っていたPBLの開発者だちとの研究交流を継読するとともに,おが国における普及と実践化を意図しで展開された。 その目的に沿って,平成19年9月にミネソタ州とワシントン州でPBLをコアカリキュラムとして導入している学校の視察を実施した。また,研究代表者らが運営委員として参加している千葉県旭市の「旭3S事業(AsahiSupportSystemforStudents)の支援と助成対象になったチームの活動支援と評価を行った。 その結果,ミネソタ州とワシントン州では,地域のもつ資源(人,施設など)を最大限に活用したPBLの展開が積極的に試みられており,地域環境に支えられた学びのモデルとして確立されつつあることが確認できた。また,キャリア教育において目標とされる資質、力重の育成は,PBLを援用した追究のプロセスで高いレベルで獲得ざれることが明らかになった。とりわけ,関係性を支えに自律性を獲得するという基本的道筋は,日常的な学びの場面での環境構成に対して重要な示唆を与えるとともに,特別な機会や装置を必要としないキャリア教育のあり方への提言となり得ることを示している。この点は,とりわけ小、中学校の義務教育段階のキャリア教育において,持続可能性を保障するという視点から重要な示唆を与えるものと思われる。
|