2008 Fiscal Year Annual Research Report
接続期の子どもの発達を支えるアーティキュレーション・サポート・システムの研究
Project/Area Number |
19530727
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Research Institution | Kamakura Women's University |
Principal Investigator |
小泉 裕子 Kamakura Women's University, 児童学部, 准教授 (80310465)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 知美 武蔵工業大学, 新学部・開設準備室, 准教授 (10308330)
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Keywords | 幼保小連携 / アーティキュレーション・サポート・システム / 授業観・保育観のリフレクション / 接続期教育 / A・S・Sのカタリスト効果 / 教育の特性への気づき / グラウンド・ルールに基づいた発話分析 / 教育の相互理解 |
Research Abstract |
20年度の研究成果を報告する。アーティキュレーション・サポート・システム(=以下A・S・S)では、私立K小学校1年生組担任1名と私立K幼稚園年長児組担任1名の幼小連携を推進する試みをサポートした。両校の円滑な連携関係が構築されていない現状を踏まえ、二人の担当教員には、それぞれの教育観・保育観を明らかにしながら相互理解を図り、同時に連携を推進するモチベーションを高めることを目的とした。教育観を明らかにする手続きとして、(1)GRによる発話分析と(2)「振り返る協働者(A・S・S)」とのビデオ・リフレクション、という2つの独創的な手法を取り入れた。A・S・Sは、(1)発話記録と授業(保育)記録のサポートを行い、(2)授業リフレクションの際、GR指標の発話分析を行いリフレクションを促し、(3)授業の振り返りと共に、教育内容・方法に生じている段差の相互理解と連携モチベーションを得するためのサポートを行った。サポート期間は、小学校教諭(2007年6月-2008年3月)幼稚園教諭.(2008年4月-10月)であった。 A・S・Sがサポートとして介入することより、小学校教諭Nには、(1)「クラス集団」の中の個を基本とする特徴を明らかにする効果、(2)自らの授業を問いなおす効果、(3)連携モチベーション獲得に効果があったことが検証された。幼稚園教諭Mには、(1)幼稚園教育の特性を明らかにするサポート効果、(2)自らの教育(保育)を問い直す効果、(3)連携モチベーション獲得の効果があったことが検証された。 21年度は、事例研究数を拡大し、A・S・Sが果たすカタリスト効果の実態を検証し、幼保小連携を推進する具体的な教育環境の改善に向け、アクション・リサーチを継続していく。
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Research Products
(3 results)