2008 Fiscal Year Annual Research Report
高等教育機関における障害学生修学支援担当者・組織の役割に関する調査研究
Project/Area Number |
19530859
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Research Institution | Tsukuba University of Technology |
Principal Investigator |
石田 久之 Tsukuba University of Technology, 障害者高等教育研究支援センター, 教授 (50151379)
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Keywords | 障害学生 / 修学支援 / 支援担当 |
Research Abstract |
支援担当者が現在抱えている課題としては、ノートテイカー不足、支援学生の確保とモチベーションの維持、支援学生間の支援技術の違い、障害学生・支援学生・支援職員の間のコミュニケーションの不足、教員への周知、教職員の意識の低さ、CAD演習への情報保障、支援職員不足、手帳のない学生への支援、発達障害学生・メンタルな学生への支援、等が回答されており、これらに対する対応が至急の役割として期待されている。 本研究の結果を結論的に示すと以下のようにまとめられる。大学での支援は次の三つに分けられる。第一に、学習や生活において、自分自身で自己をコーディネートできる能力をつけるように支援する必要がある。何ができ、何ができないのか。そして今、何が必要なのか。これらを考えられる能力を養う必要があり、そのための支援が担当者に求められている。例えぼ、支援スタッフを学生自らに募集させ、そのための各種情報を提供するなどである。次に、情報保障である。大学の役割の一つは、専門的知識の提供だが、これに情報保障の提供という形で係わりもつことが期待されている。三番目が出口支援である。知識の提供とは別に、他の一つの大学の側面として、社会への接点という面がある。大学院に行かない限りは、大学卒業後は社会に出て働くわけであり、社会で十分に適応するような準備を大学の中でしている必要がある。この出口支援として、障害学生就職相談会などの個別の就職活動支援も重要だが、同時に、卒業後の人生を"障害とどう向き合い"、"どう障害と共に生きていくか"という大きなテーマを考えることも大切なことである。社会には、大学にない素晴らしい面があると同時に、大学ほど"優しく"ないことも知ってもらう必要がある。それらを含めた出口支援が系統的に行なわれるべきである。高等教育機関における障害学生修学支援担当者・組織の役割とは、要約すると、この三点である。
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Research Products
(1 results)