Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松澤 忠人 名城大学, 理工学部, 教授 (20022618)
尾畑 伸明 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (10169360)
日比野 雄嗣 佐賀大学, 理工学部, 准教授 (50253589)
三町 祐子 名城大学, 理工学部, 助教 (00218629)
西 健次郎 名城大学, 理工学部, 講師 (30076616)
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Research Abstract |
平成19年度に上記補助金を受けさせて頂き,課題にある研究を遂行させて頂いた.本研究の目的は,確率論,解析学,グラフ理論,数論,計算機科学のそれぞれの専門分野から総合的に応用に適した無限次元確率解析を共同研究し,その立場からの量子化法,さらに量子情報解析として新しいアプローチを展開することにある.主に,無限次元ラプラシアン(特にLevy Laplacian,Exotic Laplacians)に基づいた無限次元確率解析およびその量子確率過程の構成法への応用において成果があがった.Levy LaplacianとGross Laplacianとの相似性の証明からLevy Laplacianの生成する無限次元ブラウン運動の構成を行ない,成果は国際雑誌IDAQPに掲載された.この結果は,Levy Laplacianよりも特異な領域に作用するExotic Laplaciansについても拡張できることがわかり,さらに,ホワイトノイズ超汎関数の空間はExotic Laplaciansを用いて分解できるという結果も得ることができた.Exotic Laplaciansはそれぞれ無限次元ブラウン運動に結合していることから,分解された空間一つ一つに異なる無限次元ブラウン運動が対応するという興味深い特微づけができることになる.これらの成果は,メキシコのCIMATにおける国際会議,京都大学数理解析研究所における研究集会において部分的に発表した.現在全体を通して論文としてまとめている.また,一つのガウス-ポアソン対応を与えることにより,Levy LaplacianとLaplace Beltrami Laplacianとの関連性を付けることもでき,この結果から,Levy LaplacianおよびGross Laplacianの共役作用素による無限次元Fourier-Mehler変換の表現および無限次元Fourier-Gauss変換の表現が得られた.この成果は,米国ルイジアナ州立大学にて開催されたAMS学会にて発表した.更に,代表者のLevy Laplacianの生成する確率過程の構成法に基づいて,量子Levy Laplacianへの拡張およびその生成する量子確率過程の構成を行ない,成果は国際雑誌COSAに発表した.
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